金融教育公開授業
2016年度 金融教育公開授業
兵庫県金融広報委員会
神戸市立東須磨小学校
金融広報中央委員会
兵庫の実施報告
「金融教育公開授業 in 兵庫(東須磨小学校)」(10月14日開催)
神戸市立東須磨小学校は、兵庫県神戸市須磨区南部に位置する明治13年(1880年)開校の歴史ある学校です。150周年の佳節に向け、「ともに伸びる子」を育てるさまざまな教育活動に取り組んでいます。
平成27年度より、兵庫県金融広報委員会から金銭教育研究校の委嘱を受け、「考えよう 伝えよう~くらしのなかの人・こと・もの~」をテーマとして、地域と家庭の支援を得ながら、金銭教育の研究・実践に取り組んできました。
10月14日(金)に金融教育公開授業を開催し、「私たちのくらしが、保護者・地域の方々に支えられ、社会とつながりがある」ということを全学年の公開授業で発表するとともに、あんびるえつこ氏による5年生、6年生を対象とした2つのワークショップを行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「みんな大すき お手つだい大さくせん」
2つのチームに分かれました。Aチームの人は、家でこれまでお手伝いをして家族に教えてもらいながらコツを身につけてきた「しごと」について、「めい人のおしごと」として、「だいどころコーナー」「せんたくコーナー」「そうじコーナー」「いろいろコーナー」に分かれて、Bチームの人に教えました。Bチームの人は、修行者になって「めい人のおしごと」を教わりました。そして、Aチームの人の教え方が良かった点、名人にふさわしい仕事をしていた点を発表しました。児童からは、「お母さんの大変さがわかった」など、家族への感謝の声が多く聞かれました。
(2)「つくろう みんなであそぼう」
身近にあるもので工夫して色々なおもちゃを作り、それを使ってみんなが楽しく遊べるようにルールを考え、「おもちゃ大会」を開きました。まずAチームが店番や宣伝を行い、Bチームはお客さんになってルールを教わりながら持っているお金(おもちゃ大会用に作ったもの)の範囲内で色々なおもちゃで楽しく遊びました。その後、役割を交替し、みんなで感想や気づいたことを話し合いました。
(3)「見直そう わたしたちの買い物」
事前に行った地元「板宿商店街」の見学について振り返り、各グループで調べてきた「商店の人の工夫や努力」を紹介しました。そして、これから買い物をする際に「どのようなことに気をつけたらよいか」を皆で考え、話し合いました。限られたお金の中で良い品物を安く買うにはどうしたらよいか等、活発な意見交換ができました。
(4)「くらしとごみ」
3つのR(リデュース<ごみを少なくする>、リユース<再利用する>、リサイクル<資源として再生する>)について、家庭で自分が実践してきたことを発表し合った後、3つのRが私たちのくらしにもたらしてくれたものについて話し合いました。何でも使い捨てにするのではなく、物を大切にすることが、わたしたちのくらしを豊かにしてくれるとわかった、といった感想が聞かれました。
(5)「学級討論会をしよう~お小遣いは必要か~」
「毎月、決まったお小遣いは必要か」について、肯定派と否定派のチームに分かれ、学級討論会を実施しました。それぞれの主張点を発表し、相手チームに質問し、相手チームの質問に回答しました。実生活を振り返ったり、これまで集めてきた資料を提示したりしながら、説得力のある発言ができるよう、チームで協力しました。
(6)「修学旅行で買い物名人」
修学旅行のお土産について、3千円という限られた予算の中で、誰に何を買うか、各々が計画を立てました。計画にあたっては、どんなお土産があるか、値段はいくらかなどを資料を使って検討し、品物の選び方やお金の使い方を工夫しました。また、買い物の内容をグループ内で各々が発表して話し合い、目的に合うよう、計画の見直しも行いました。
(7)「なかよしカフェをひらこう ―パート2-」
「なかよしカフェ」をひらいて、大好きな家族を招き、飲み物でおもてなしをしました。飲み物は、これまでリサイクル小物の制作・販売や家のお手伝いをして貯めてきたお金(ポイント)で買ったものです。また、自分たちで作ったリサイクル小物を、感謝の言葉を伝えながら家族にプレゼントしました。家族から大変喜ばれ、頑張りを認めてもらいました。
2.ワークショップ
公開授業の後、あんびるえつこ氏から、「『カレー作りゲーム』で世界をのぞいてみよう!」(5年生)と「『中学生のアイテム選び』に挑戦しよう!」(6年生)の2つのワークショップが行われました。児童全員が積極的に取り組み、白熱した時間となりました。
まず、「『カレー作りゲーム』で世界をのぞいてみよう!」では、「お家の人に喜んでもらえるカレー作り」をテーマに、限られた予算の中で材料選びに挑戦しました。選んだ理由を整理していく中で、お金には限りがあること、欲しいものがあってもよく考えて本当に必要なものを選び、計画的にお金を使うことが大切であることを学びました。
次に、「『中学生のアイテム選び』に挑戦しよう!」では、中学生活を始める際に必要な制服、通学靴、シャツその他のアイテムについて、価格や購入数を考え、合計金額を予想し、クラスごとに発表しました。実際の価格や合計金額を講師が発表したときには、生徒は大変驚いていました。予想とは異なる費用の大きさに、「中学生になるにはお金がかかる」と認識していました。また、これからは「どうすれば自分の能力・才能を活かせるか」を考えることが自分の仕事を選ぶ力になるということや、お金の活かし方を覚え、自分が「一番良い」と思う使い方をすることが大切であるということも学びました。
3.プログラム
- 9:40~10:25
- 公開授業
(1)「みんな大すき お手つだい大さくせん」(1年生 生活科)
(2)「つくろう みんなであそぼう」(2年生 生活科)
(3)「見直そう わたしたちの買い物」(3年生 社会科)
(4)「くらしとごみ」(4年生 社会科)
(5)「学級討論会をしよう~お小遣いは必要か~」(5年生 学級活動)
(6)「修学旅行で買い物名人」(6年生 家庭科)
(7)「なかよしカフェをひらこう ―パート2-」(特別支援学級 生活単元) - 10:40~10:45
- 開会挨拶
神戸市立東須磨小学校校長 藤原高広 - 10:45~11:30
- ワークショップ「『カレー作りゲーム』で世界をのぞいてみよう!」(5年生)
講師:あんびるえつこ氏 - 11:35~12:20
- ワークショップ「『中学生のアイテム選び』に挑戦しよう!」(6年生)
講師:あんびるえつこ氏 - 12:20~12:25
- 閉会挨拶
兵庫県金融広報委員会事務局長 石川誠嗣