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金融教育公開授業

2016年度 金融教育公開授業

茨城県金融広報委員会
結城市立江川北小学校
金融広報中央委員会

茨城の実施報告

「金融教育公開授業 in 茨城(江川北小学校)」(11月18日開催)

江川北小学校は、「自ら学び、心豊かにたくましく生きる児童の育成」を学校教育目標としています。茨城県金融広報委員会より平成27・28年度の金銭教育研究校の委嘱を受け、「主体的に思考・判断し、表現できる金銭教育~ものやお金の価値に気付き、実生活とつながる学習活動の工夫を通して~」を研究主題として、金銭教育を通して「生活設計力、健全な勤労観、社会参加力」の3つの力を育み、学校教育目標の実現に結びつけるよう取り組んできました。

11月18日(金)に金融教育公開授業を開催し、金銭教育に2年間取り組んできた成果を全学年で発表したほか、ダニエル・カール氏による講演会を行いました。

▼ 参加者内訳:

児童160名、開催校教員18名、開催校保護者25名、教育関係者39名(教育委員会関係者6名、他校教員33名)合計242名

1.公開授業

(1)「でんしマネーでおみやげをかおう」

1年生の授業「でんしマネーでおみやげをかおう」の模様模擬電子マネーを使い、決められた予算(ポイント)の範囲内で遊園地でお土産を選んで買う、という『買い物ごっこ』を通して、電子マネーの使い方を知り、予算の適切な使い方を考えました。


(2)「じぶんたちで作ったしょうひんのねだんはいくら?」

2年生の授業 「じぶんたちで作ったしょうひんのねだんはいくら?」の模様自分たちが作った7種類の「おもちゃ」の価値を考え、値段を決めました。まず、最も人気がある「おもちゃ」について、人気がある理由を考えて発表したあと、値段はどれくらいになるか意見を交換しました。次に、自分の班の「おもちゃ」につき、班の友達と話し合って値段を決め、その理由を発表しました。商品の値段を多様な視点から考えることを通じて、物の価値を判断する力を養いました。


(3)「よく考えて行動しよう―ほしいものとひつようなもの―」

3年生の授業「よく考えて行動しよう―ほしいものとひつようなもの―」の模様まず、「いま一番欲しいもの」を発表し合いました。そのうえで、資料「友達のしょうこ」を先生に読み聞かせてもらいました。主人公のまゆみが、友達に勧められて「友達のしょうこ」としてお揃いの筆箱を買っていたとしたらどんな良い点、良くない点があったか、まゆみが最終的に「買わない」と決めたことをどう思うか、などを話し合いました。最後に、「いま一番欲しいもの」についてどう思うか、もう一度考えてみました。ものを大切にしていくことは、お金の節約や節度ある生活につながることに気付くとともに、実践していこうという気持ちを育みました。


(4)「ごみダイエットすごろくをつくって考えよう」

4年生の授業「ごみダイエットすごろくをつくって考えよう」の模様ごみを減らすために「家で」「学校で」「買い物で」できることを考えてみました。そのうえで、“ごみダイエットすごろく”をつくりました。「できること」を付箋に書いて台紙に貼り、“すごろく”を完成させました。「ごみ重量100kg」からスタートして、止まったマスの点数を読み上げ、ゴールまで何kg減らせるかを競い合いました。ごみの減量の意義に気付くとともに、限りあるものを大切にする態度を身に付けることを学びました。


(5)「めざせ!お金はかせ―あなたは電子マネー派、現金派?―」

5年生の授業 「めざせ!お金はかせ―あなたは電子マネー派、現金派?―」の模様電子マネー派と現金派に分かれ、ディベートを行いました。両派がまず「初めの主張」を行ったあと、相手方の主張に「反論・質問」しました。相手方の反論・質問に「応答」した後、作戦タイムを経て、「最後の主張」を行いました。これまでお金について調べてきたことを根拠として活用し、考えながらディベートを進めました。お金に関する自分の意見や考えを深め、発展させることができました。


(6)「あなたは将来、どんな働き方をしたい?」

6年生の授業 「あなたは将来、どんな働き方をしたい?」の模様正社員とフリーターについて、生涯賃金の違いを含むいくつかの資料を読んだうえで、それぞれのメリットとデメリットを、班ごとにホワイトボードに整理していきました。自分はどちらがよいか考え、班の中で互いを尊重しながら質問や意見交換を行ったうえで、自分の希望をホードに記し、理由も明確に書き加えました。働くことの大切さやお金を得ることの大変さを理解しながら、将来の夢を描いてみました。


(7)「バザーをしよう―つくったさくひんをはんばいしよう―」

特別支援学級の授業「バザーをしよう―つくったさくひんをはんばいしよう―」の模様自分たちで作った商品(カラーキャンドルなど)を販売しました。売り場では、商品を手に取ってくれるよう、お客さん(順番で買いにくる先生方)に根気強く声かけをしました。レジでは、電卓の打ち間違いやおつりの間違いに気を付け、間違ったときにはやり直しました。売り場担当とレジ担当が途中で交替し、両方を経験しました。あらかじめ児童ごとに目標を立てておき、各自が頑張ったことが具体的に称賛されました。振り返りの発表では、働くことの喜びが語られていました。


2.研究発表

2年間の研究を担当した池田明美先生から、金銭教育の成果として、(1)金銭教育を通じて「生活設計力、健全な勤労観、社会参加力」の3つの力を育て、主体的に思考・判断・表現する力を高めようとしたことは、学校教育目標である『自ら学び、心豊かにたくましく生きる児童の育成』に結びついた、(2)保護者や地域の方を巻き込んで「もったいない運動」を展開したことにより、物を大切にする意識が児童に定着し、日々の学校生活の中で「もったいない」との言葉が聞かれるようになった、との発表がありました。また、今後の抱負として、金銭教育で育んだ金銭感覚が実生活に生かされるよう、指導の充実を図りたい、とのお話がありました。

研究発表の模様

3.指導講評

茨城県県西教育事務所の大里充孝指導主事から、江川北小学校の2年間の研究実践に対する講評がありました。「児童に育成したい3つの力」を網羅した年間指導計画を学年ごとに作成し、これに基づいて金銭教育を強力に推進してきたこと、また保護者や地域の方を巻き込んで「もったいない運動」を展開してきたことにより、ものが豊かな今の時代にあっても、児童がものやお金の価値をよく理解するようになっている、児童が健全な金銭感覚を身に付けてきていることが実感できる、と高く評価されていました。

指導講評の模様

4.講演会

公開授業の後、ダニエル・カール氏から、「日本とアメリカの違いから学ぶ賢い消費者のみち」と題して、5・6年生、教育関係者、保護者を対象とする講演が行われました。

アメリカでは、少年期でも「お金はもらうものではなく、自ら稼いで手にするもの」。ダニエル氏も少年の頃から「Chore(チョアー):家事全般」をして、その報酬としてお小遣いを手にしていたそうです。そんな体験談について、ユーモアを交えて児童の笑いを誘いながら、ダニエル氏は父親から受けた金銭教育をわかりやすく話してくださいました。

また、子どもたちを取り巻く環境は電子化の進展や悪質業者の手口の巧妙化などにより大きく変化しており、家庭や学校において子どもたちの健全な金銭感覚を養っていくことが大切です、とお話しになりました。

講演「日本とアメリカの違いから学ぶ賢い消費者のみち」の模様

5.プログラム

13:30~14:15
公開授業
(1)「でんしマネーでおみやげをかおう」(1年生 算数科)
(2)「じぶんたちで作ったしょうひんのねだんはいくら?」(2年生 生活科)
(3)「よく考えて行動しよう―ほしいものとひつようなもの―」(3年生 道徳)
(4)「ごみダイエットすごろくをつくって考えよう」(4年生 社会科)
(5)「めざせ!お金はかせ―あなたは電子マネー派、現金派?―」(5年生 総合的な学習の時間)
(6)「あなたは将来、どんな働き方をしたい?」(6年生 学級活動)
(7)「バザーをしよう―つくったさくひんをはんばいしよう―」(特別支援学級 自立活動)
14:30~14:40
開会挨拶
結城市立江川北小学校校長 角田実
主催者挨拶
茨城県金融広報委員会副会長 鶴屋洋一郎
来賓挨拶
結城市教育委員会教育長 小林仁
14:40~15:10
研究発表および指導講評
研究テーマ「主体的に思考・判断し、表現できる金銭教育」
発表者:結城市立江川北小学校教諭 池田明美
講評者:茨城県県西教育事務所学校教育課指導主事 大里充孝
15:20~16:20
講演「日本とアメリカの違いから学ぶ賢い消費者のみち」
講師:ダニエル・カール氏
16:25~16:30
閉会挨拶
結城市立江川北小学校校長 角田実

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  • 日本文学研究者・早稲田大学特命教授 ロバート キャンベルさん
  • 歌手・タレント・女優 森公美子さん
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