住宅購入資金 ~ローンの選び方、そのポイントとは?
II.新たに住宅ローンを借入れする
3.金利タイプの選び方
(1)金利タイプ選びの基本
住宅ローンを利用するとき、固定金利型・変動金利型のどちらのローンを優先させたらよいのでしょうか?低金利時に、長期の固定金利ローンを利用すれば、その後の金利が上昇しても低い金利で借り続けることができます。逆に、高金利時に、長期の固定金利を利用してしまうと、その後市場金利が下がってもその金利を適用することができません。ですから、高金利時には変動金利型のローンか、固定金利型でも短期のものを利用すると、その後市場金利が下がったときにはその変化に合わせて、ローンの適用金利を下げていくことができます。
高金利時・これから金利が下がりそうなとき ➝ 変動金利・短期の固定金利が原則として有利 低金利時・これから金利が上がりそうなとき ➝ 長期の固定金利が原則として有利 |
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(2)ライフプランから考える金利タイプの選び方(低金利時)
住宅ローンを選ぶ際、当面の金利に目を奪われることなく、現在の金利状況を考えたうえで変動金利型か固定金利型かを選ぶ必要があります。低金利時代の場合、変動金利のように、金利変動に影響を受けるものは当初返済額が低くても将来金利が上昇すれば毎回の返済額や総返済額が増えてしまうリスクがあります。住宅ローンは数十年にわたって返済が続くので、将来支払い続けられるかどうかが重要なポイントです。しかし、将来の金利を予想するのはなかなか難しいものです。そこで、今後の家計の収入・支出の動きにあわせた金利タイプの選び方の例をご紹介します。
今後教育費などの出費が多くなる場合
教育費のピークは一般に子どもが高校・大学の頃。教育費のピークを迎えた時に、金利上昇により住宅ローンの返済額が増えるとダブルパンチです。固定金利選択型などで、支出のピークが終了するまで金利を固定しておくと安心です。
まだ子どもが小さく、かつ家計にはほとんど余裕がない
当面の間、収支に大きな波はないけれど、家計にほとんど余裕がないという場合には、金利が上昇して返済額が増加する変動金利型などは家計が不安定になりがちです。そこで、全期間固定金利型を利用することにより返済額の変動がないようにします。変動金利型に比べて金利は高めですので、その金利でも返済できる借入額に抑えることが大切です。
共働きなどで家計には余裕がある
収入に対して借入額が少ない、教育費のピークはすでに越えたなど家計に余裕がある場合には、金利上昇にもある程度対応できます。どのような金利タイプを選んでも良いので、変動金利型の利用も選択肢の一つとなるでしょう。