わが家の味方「生命保険」
5.女性の生命保険
医療保険の上手な入り方
すべての女性にとって基本となるのは「医療保険」です。それに、小さな子どもがいたり、収入がある女性の場合は、一定の死亡保障をプラスすればいいのです。そこで、医療保険の上手な入り方を考えてみましょう。
まず第1のポイントは、医療特約ではなく単品の医療保険に加入することです。不必要な保障がなく、保険料を低くおさえることができます。終身保険などに医療特約をセットして加入すると、保険料が高いので、結婚や出産で退職して自分の収入がなくなったときに、続けるのが難しくなってしまうこともあります。単品の医療保険なら、保険料が安いので無理なく続けられます。
それから、妻が自分の名義で加入することです。医療保障を得るには、夫の生命保険の医療特約を夫婦型や家族型にするという方法もあります。しかし、この方法ですと、妻の保障は夫の保障の6~8割となり(夫の入院給付金1日5,000円なら、妻は1日3,000~4,000円)、保障が十分とはいえません。また、万一夫が亡くなったり、保険が満期になると妻の医療保障も同時に無くなってしまうのがふつう。月数千円の保険ですから、妻自身の名義で保険を手当てするべきです。
保障額は1日5,000円は確保したいところです。前述のとおり、差額ベッドは1日10,000円前後のところが多いので、最低でもその半額はカバーしたいからです。
医療保険の保障期間は、5年や10年で更新するものと、終身のものとがあります。一部、80歳満期など期間の長いものもあります。更新型は終身保障や長期のものと比べて、当初の保険料は安めですが、更新ごとに保険料が値上がりします。一方終身型、長期型は当初の保険料は更新型より高めですが、途中の値上がりはありません。
女性は平均寿命が85.23歳(平成14年、厚生労働省調べ)と、長生きする可能性が高いので、終身の医療保険に加入しておくと安心です。保険料は高くなりますが、年齢が若いときに加入したり、経済的に余裕があって医療保障を充実させたい人にはお勧めです。
なお、医療保険には女性疾病特約が付けられるものがあります。基本契約1日5,000円にこの特約を同額付けていれば、乳ガンや子宮系の病気など女性特有の病気での入院の場合は、合計で1日10,000円の給付金が支払われます。保険料は特約分だけ高くなりますが、1日10,000円の基本契約よりは安くなります。女性系疾病に不安がある人は、この特約を付加するといいでしょう。
また、医療保険は、商品によって1入院あたりの支払限度日数が決められています。保険料が安い商品は、この日数が短く(60日や30日など)決められているのが多く、日数が長くなるほど(120日、360日、730日など)保険料は高くなります。日数が長いものが安心ですが、保険料との兼ね合いでよく検討して決めてください。