住宅購入資金 ~ローンの選び方、そのポイントとは?
マイホーム購入計画
購入と賃貸を比較してみよう
マイホームを購入するかどうかを検討する前に、そもそも住宅は所有するのがよいか、賃貸がよいかで迷う人もいるでしょう。それぞれの特徴やメリット・デメリットから、どちらが自分の生活スタイルに合うのか考えてみましょう。
所有する?賃貸に住む?それぞれの特徴
所有した場合の特徴
メリット
住宅を所有することのメリットは、不動産としての資産性や、住居利用の自由度の高さ、安心感が大きいことなどが挙げられます。
- 住宅を子どもや家族に財産として残せる
- 間取りや内装・インテリアを自由にアレンジできる
- 自分の城という安心感
- 老後の住まいの心配がない
デメリット
ライフステージや家族構成によって、必要な広さや便利な場所などが変わります。しかし、実際には住み替えはそう簡単ではありません。所有後のコスト、そして、どのような住居をどこに構えるのか、いつまで居住するのか、などを慎重に検討する必要があります。
- 住み替えが容易ではない
- 固定資産税、修繕や建て替えなどの維持コストがかかる
賃貸の特徴
メリット
賃貸の場合のメリットはなんといっても転居のしやすさです。何か不都合があれば気軽に転居できる身軽さが魅力でしょう。
- 家族構成や勤務先、子どもの通学先などに合わせて、場所や広さをその時々で選べる
- 家計の状況に合わせた賃料の家を選べる
- 賃料以外の税金や設備の修繕などの維持コストがかからない
デメリット
賃貸の場合のデメリットは自由度が制限されることでしょう。
- 勝手に内装を変えられない、壁などに穴をあけられない
- 資産として残らない
費用面からみた比較
かかるお金に大きな違いはない
「住居費」と考えた場合、所有と賃貸ではどのくらいの違いがあるのか見てみましょう。
図の例では、50年間の住居費の総額は、所有で約8,300万円、賃貸は約8,600万円。このシミュレーションでは約300万円の差があります。
しかし、所有していても固定資産税や修繕費がどのくらいかかるか、賃貸は将来の賃料相場がどうなるのかなど不確定要素が多いため、どちらが少なくて済むかを正確に予想するのは難しいと言えます。
賃貸の場合には、老後の住居費準備が課題
所有と賃貸との比較で、大きく異なる点があります。それは、前半にかかる金額と後半にかかる金額の違いです。
所有した場合
購入当初に頭金や諸費用などまとまった金額を支払い、多くの場合は定年退職までに住宅ローンを支払い終えるため、前半に支払う金額が多くなる。
賃貸の場合
リタイア後も賃料をずっと支払い続けるため、所有した場合よりも多くの老後生活資金を準備しておく必要がある。
総額としてはあまり変わりないとしても、所有した場合には、住宅ローン返済中の家計のやりくりが必要、賃貸の場合には老後に向けての計画的な貯蓄が必要というわけです。
このような視点からも、自分にはどちらが合っているのかを考えてみるのも良いでしょう。
住居費の累計額の比較
前提条件
所有した場合
- 4,000万円の物件、頭金500万円、諸費用200万円
- 3,500万円借入れ、1.5%全期間固定、30年返済 毎月返済額 約12.1万円
- 管理費・修繕積立金 毎月2.1万円(修繕積立金のみ5年毎2割アップ)
- 固定資産税・都市計画税 毎年15万円
- 50年間の間に、室内の修繕費300万円がかかるものとする
- 金額は変動しないものとして計算
賃貸の場合
- 家族構成などにより、引越しを行う
- 賃料
当初4年間 毎月10万円
5~26年目 毎月15万円(この間に一度引っ越し)
27年目以降 毎月12万円 - 入居時 敷金、礼金、仲介手数料 4か月分、引越し費用30万円
- 更新料、2年ごとに1ヶ月分
- 金額は変動しないものとして計算