金融教育公開授業
2012年度 金融教育公開授業
岡山県金融広報委員会
岡山県立林野高等学校
金融広報中央委員会
岡山/美作市の実施報告
「金融教育公開授業 in 岡山(美作)(林野高等学校)」(11月21日開催)
岡山県立林野高等学校は平成20年度に創立100周年を迎えた、歴史と伝統のある地域の進学拠点校です。校訓「すべては光る 個性の輝き」に示されたとおり、一貫して生徒一人ひとりを大切にする教育を行っています。単位制のメリットを最大限に生かした少人数授業、ICTを活用した効果的・効率的な授業展開と生徒のプレゼンテーション能力の育成、小グループでお互いに力をあわせ助け合いながら学習を進めていく学び合い学習(協同学習)などを積極的に取り入れ、生徒の主体的な学習を促進させるとともに、「わかる授業づくり」を進めています。
11月21日(水)に金融教育公開授業を開催しました。1年生を対象とした公民科と家庭科の連携授業を公開したほか、弁護士の住田裕子氏による講演会も行い、全校生徒が参加しました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
「商品について企業と消費者の立場から考えよう」と題して、公民科「現代社会」と家庭科「家庭基礎」の連携授業を行いました。
まず、班別に企業側グループと家族を想定した消費者側グループに分かれました。「現代社会」での起業と金融の学習と、「家庭基礎」での食品や賢い消費者の在り方についての学習を踏まえて、企業側グループは、企業の立場で商品についてプレゼンテーションを行い、消費者側グループは、商品について気になる点や質問等をワークシートに記入しました。プレゼンテーション後、消費者側グループは、消費者の立場から適切な意思決定を行えるように工夫して質問等をしました。
グループの組み合わせを変更し、一つの商品を企業側と消費者側の両面から考える活動を行うことにより、両科目での学びを実践的に深める授業となりました。
2.講演会
公開授業の後、住田裕子氏による「金融トラブルから身を守ろう」と題する講演が行われました。
住田氏は、契約とは何か、どの段階で契約は成立しているのか、契約の当事者・本人は誰になるかについて、クレジットカード犯罪などの身近な例を挙げて説明されました。そして、金融トラブルに巻き込まれないようにするには、「曖昧な返事はせず、『YES』か『NO』をはっきり述べることが大切。また、友人との間の口約束でも契約は成立するため、約束を守らなかった場合、債務不履行になる場合がある」と話されました。
ご自身の経験談を交えながら様々な事例がクイズ形式で紹介されたため、生徒たちは手を挙げたり、周囲と相談したりしながら、熱心に耳を傾けていました。
最後に、住田氏から生徒たちへ「若者は『恥をかく権利』、『知らないので教えて下さいと言える権利』を持っています。この権利を十分に生かして、社会で立派に活躍できる大人になって下さい」というメッセージが伝えられました。
3.プログラム
- 12:20~12:30
- 開会挨拶
岡山県立林野高等学校校長 影山勝己 - 12:40~13:25
- 公開授業
「商品について企業と消費者の立場から考えよう」
(1年生・公民科<現代社会>/家庭科<家庭基礎> 連携授業)
授業者:岡山県立林野高等学校教諭 福田郁美・森田安奈 - 13:40~15:00
- 講演「金融トラブルから身を守ろう」
講師:住田裕子氏 - 15:00~15:05
- 生徒代表 お礼のことば
- 15:05~15:10
- 閉会挨拶
岡山県金融広報委員会委員・日本銀行岡山支店次長 伊達政弘