金融教育公開授業
2022年度 金融教育公開授業 金融・金銭教育協議会
静岡県金融広報委員会
静岡県立裾野高等学校
金融広報中央委員会
静岡/裾野市の実施報告
「金融教育公開授業 in 裾野(裾野高等学校)」(10月19日開催)
静岡県立裾野高等学校は、農業補修学校から普通科・商業科の二学科体制を経て、総合学科に改編され、2022年度に創立120周年を迎えた伝統ある学校です。校訓の「自覚」を指針として、「生きていく力」を身につけるためのキャリア教育を実践しており、金融教育とも結び付けて取り組んでいます。
10月19日(水)に金融教育公開授業を開催し、4クラスでの公開授業、研究発表、杉村太蔵氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「市場経済と価格」
物価上昇という身近なテーマについて、グループ毎に「小麦価格の上昇の原因」を探り、自分達の生活への影響について考察することにより、経済を多面的に捉えることを学びました。
(2)「経済生活を営む」
「生まれてから高校卒業までの18年間にかかる費用について、ワークシートを使って費目毎に計算し、総額を把握することで、生活費に対する現実的な経済感覚を養いました。
(3)「指数関数と利率」
100万円を月利2%で借りた時の利息について、単利と複利で実際に計算し、10年後の元利合計(返済金)の差をグラフから読み取ることにより、僅かな金利差で返済額が大きく変わることを学びました。
(4)「観光コンテンツの計算~地域連携事業を通して~」
キャリアビジネス系列の生徒は、これまでの授業で裾野市と連携しながら、観光コンテンツ(観光スポットのPR動画、観光パンフレット)の制作を行ってきました。公開授業では、ご当地グルメ「須山うどん」の新メニューを考案し、ネットスーパーの値段を基準に原価計算を行い、飲食店の利益率の計算方法についてワークシートに纏めて、ビジネスとして成り立つように研究しました。
2.研究発表
金融教育を担当する野本教諭から、総合学科の特徴を生かし、本校の行動規範である「挑戦」「変化」「地域貢献」を軸に、金融教育に取り組んできたことが紹介されました。
まず、金融教育の進め方として、学年単位、教科単位に加え、本校の特徴である系列単位でも取り組むことに「挑戦」しました。
更に、金融広報アドバイザーを講師として、キャッシュレス決済や、契約、巣立ち教室など、「変化」に富んだ複数の講座を開講して、生徒たちの学びの幅を広げました。
「地域貢献」では、相互連携協定を締結している地元・裾野市の観光促進策について、様々なアイデアを出し、原価計算や収益性を考慮しながら研究に取り組んできたことが報告されました。
3.プログラム
- 14:00~14:45
- 公開授業
(1)「市場経済と価格」(1年生 地歴公民科)
(2)「経済生活を営む」(1年生 家庭科)
(3)「指数関数と利率」(2年生 数学科)
(4)「観光コンテンツの計算~地域連携事業を通して~」(3年生 商業科) - 15:00~15:10
- 開会挨拶
静岡県金融広報委員会会長 小泉達哉
- 15:10~15:20
- 研究発表
「総合学科の金融教育」
静岡県立裾野高等学校教諭 野本恭平 - 15:20~15:30
- 指導講評
静岡県教育委員会 高校教育課 指導第2班 教育主査 片井伴浩 - 15:30~16:30
- 講演「お金について考えてみよう~タイゾーの金融経済『超』入門」
講師:杉村太蔵氏 - 16:30~16:35
- 閉会挨拶
静岡県立裾野高等学校長 多嶋洋一