金融教育公開授業
2023年度 金融教育公開授業 金融・金銭教育協議会
山梨県金融広報委員会
山中小学校
山梨/山中湖村の実施報告
「金融教育公開授業in山梨(山中小学校)」(11月22日開催)
山中湖村立山中小学校は、富士山と山中湖に囲まれた豊かな自然の中で、学校教育目標である「心豊かにたくましく、明日を生きぬく力を持つ子ども」の育成を目指し、一人一人の個性を尊重した教育を行っています。
校内研究では、「自ら考えをもち、ともに学ぶ児童の育成」をテーマに、研究を積み重ねてきました。
11月22日(水)には、金融教育公開授業を開催し、2学年の学級活動と5学年の家庭科で「金銭教育」の視点を取り入れた授業を公開しました。また、「学校では教えないお金の話」と題した菊地幸夫氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「ものを大切にしよう」
身の回りの物の価値を、その値段を考えることで捉え、自他の持ち物を大切にできるようになることがねらいです。落とし物のエンピツなどを例に取り上げながら、落とし物をお金に換算し、そのお金でお菓子を買ったらどれだけたくさんのお菓子が買えるか、その価値について考えさせました。さらに、お金と同じように物を大切にすること、どのように大切にしていけばいいのか、落とし物を減らす解決方法を具体的に考えさせました。意見を出し合い、友達の考えも聞いたうえで自分の解決方法を決めました。最後に、先生から自分の決めたことを実践し、定期的に振り返り、継続していくことを伝えました。
(2)「買物名人3ヶ条を作ろう!」
児童の実態や生活にあった「連絡帳」を教材として取り扱うことによって、お金のつかい方を自分事として考える機会を設けました。ベルマークやJISマーク等の有無や値段の違い、セット販売されている商品や機能などの違う様々な連絡帳を用意し、それぞれの商品を比較する中で、自分にとって買物の際に大切にしたい観点を見出します。この授業は6学年家庭科の「環境に配慮した生活」につながり、中学校の「売買契約の仕組み」や「消費者の基本的な権利と責任」といった学習へと発展していくものです。今回、買物で大切にしたいことを3ヶ条と数を制限したのは、買物の際に自分にとって特に大切なことだという自覚を持たせ、自己のお金や物の扱い方に関する課題解決に向けた意欲を育むためです。
2.研究発表
金銭教育研究校の委嘱を受け、研究主題を「自ら考えをもち、ともに学ぶ児童の育成~金銭教育を通して自主性・協働性を育てる~」とし、金銭教育の研究に取り組んできました。
1年目は、「金銭教育」とは何か、「金銭教育を本校の教育課程にどのように位置づけるべきか」からスタートしました。お金の大切さ、物や人への感謝の気持ちを学ぶこと、各教科のねらいを大切にしつつ日常の授業の中で無理なく実践を積み重ねていくことができる内容にすることを常に念頭に置きながら、研究・実践を重ねました。
2年目の本年は、昨年作り上げた教育課程の中で金銭教育を着実に実践することを第一に研究を進めてきました。そして、生活科・道徳・社会科・総合的な学習・家庭科・学級活動など様々な活動の中で金銭教育を実践するとともに、教職員も子どもたちの学ぶ姿から金銭教育の在り方を改めて学ぶことができました。今後は、全職員で取り組んできた成果を更に深め、広げてきたいと発表しました。
3.プログラム
- 13:50~14:35
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公開授業
(1)「ものを大切にしよう」(2年生 学級活動)
(2)「買物名人3ヶ条を作ろう!」(5年生 家庭科) - 14:55~15:00
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開会挨拶
山中湖村立山中小学校校長 清水克佳 - 15:00~15:15
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研究発表
「自ら考えをもち、ともに学ぶ児童の育成
~金銭教育を通して自主性・協働性を育てる~」
発表者:山中湖村立山中小学校教諭 秋山拓也 - 15:20~16:20
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講演「学校では教えないお金の話」
講師:菊地幸夫氏 - 16:25~16:30
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閉会挨拶
山梨県金融広報委員会事務局次長 日名田岳大