わたしを守る「生命保険」
4. 保険で貯めるメリットとデメリット
(1) 保険で貯めるメリットとデメリット
保険で貯めるメリットは、計画的に貯められること。デメリットは、自由な変更ができず、中途解約すると損が出る、ということです。
貯める目的の生命保険には、学資保険/子ども保険、養老保険、年金保険、終身保険などがあります。これに、同様の保険を外貨建てで契約する外貨建て保険、資産を株式などで運用する投資型保険が加わります。
少額ながら、亡くなったときに死亡保険金が払われる死亡保障が付いていることが多く、保険料にはそのコストが上乗せされています(ただし、年金保険は除く)。保険で貯める場合は、そのコスト分で預貯金より不利になることを知っておきましょう。
保険で貯めるメリットには、次のようなものがあります。
- 学費や年金などを確実に貯められる
保険を契約すると、毎月あるいは毎年、決まった保険料が銀行の口座振替などで自動で引き落とされ、満期日や契約日に約束の金額が支払われます。つまり、計画的に確実に貯めることができます。
- 目的以外に使いにくい
預貯金は使途が自由なため、旅行や車など、教育費以外の目的に使ってしまうこともあります。保険なら、子どもの入学に合わせた満期金など、お金が必要な時期に支払われる仕組みが多く、目的以外には使いにくいこともメリットです。
ただし、次のようなデメリットがあります。
- プランを変えにくい
収入が減ってしまったので保険料の支払いを減らしたい、3年だけ休みたい、逆に増やしたいときなど、保険はプランを変更することが難しいものです。一定の条件でできる変更もありますが、知らずに解約してしまう人もいます。保険料の支払いが難しくなったときでも、すぐ解約せず、ほかの方法がないか、必ず保険会社に相談しましょう。
- 解約で損をする
養老保険や年金保険を契約して、何かの理由で加入後数年で解約せざるをえないことがあります。月2万円の保険料を5年間、合計120万円払っていたとしても、解約すると戻ってくるお金は120万円よりずっと少なくなります。なかには、半分しか戻らないようなケースもあります。ここが保険と預貯金と大きく違う点です。
中途解約で損が出てしまうことが多いのが保険の特徴です。
- 自由に出し入れができない
預貯金の場合、毎月1万円貯めて10万円になったときに3万円引き出すといったことができます。その後、月2万円貯めて100万円になったときに50万円引き出すこともできます。出し入れ自由です。
一方、保険は出し入れが自由にはできません。保険で貯めることを考えるなら、この点をしっかり認識しておきましょう。