金融教育公開授業
2014年度 金融教育公開授業
愛媛県金融広報委員会
今治市立亀岡小学校
金融広報中央委員会
愛媛の実施報告
「金融教育公開授業 in 愛媛(亀岡小学校)」(10月29日開催)
亀岡小学校は、愛媛県の中ほどにある高縄半島の北側に位置しています。校区の北は瀬戸内海国立公園である斎灘に面し、南には緑豊かな高仙山や無宗天山があり、美しい海と山に囲まれた自然豊かな地にあります。「進んで学び 仲よく励む 元気な子の育成」を学校の教育目標とし、児童は、地域の人たちの温かい心と美しい自然に包まれて学校生活を送っています。
10月29日(水)に金融教育公開授業を開催し、5年生を対象とする公開授業と、いちのせかつみ氏による講演会を行い全児童が参加しました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
小学5年生を対象に、「じょうずに使おう物やお金-買い物のしかたを考えよう-」と題する授業が行われました。
まず、児童はグループ毎に『こだわりみそ汁をつくる』ため、栄養、価格、品質、産地、好み、量の中から、何を優先してみそ汁をつくるかを決めました。 次に、買った翌日に調理をするとの想定で、予算300円以内で具は4種類以上、かつグループ全員が食べることの出来るみそ汁をつくるため、具は何を買うか意見を出し合い、グループ毎に結果を発表しました。
安心して食べることができるみそ汁を目指して、産地にこだわって具を選んだグループ、風邪をひかないようビタミンたっぷりの具を選んだグループなど、選んだ具はさまざまでした。 また、価格が予算をオーバーするため欲しかった具を減らしたとか、価格の安い具に変更したといったグループもありました。
児童は、自分たちの考えた目的や条件にあった品物を購入するため、食品の品質や価格などの情報を収集し、各自が適切に品物を選択し、必要な物を購入するということを学びました。
2.講演会
公開授業の後、いちのせかつみ氏から「しごとってナニ?おかねってナニ?」と題する講演が行われました。
まず、「今、欲しいものは何ですか?」との質問に「チョコレート、財布、3DS、まんが」等々、あちこちから元気な声があがりました。その後、小学生がなりたい職業ランキングが発表されるたびに「えっ~意外」とか「あるある!同じ」など児童は興味津々で聞いていました。「みんなは将来何になりたい」との質問にも、児童は「サッカー選手、医者、トリマー」などとハキハキと答えました。いちのせ氏から「自分のなりたいものをはっきり言えて素晴らしい。夢の実現に向けて努力して欲しい」とエールが送られました。
次に「働く」とは、「“はた”を“楽”にすること」であり、また「“人”と“人”が“重”なりあって協力してひとりでは難しいことも成しとげること」だと語られました。その後、お金を使うことについて、コンビニエンスストアを題材に話されました。コンビニエンスストアは、お客に一つでも多く買ってもらえるようにたくさんの工夫がされていることを説明されました。児童は、実際に売られているお菓子や鉛筆を例に、「欲しいもの」と「必要なもの」の違いや考え方について学びました。まとめとして、「買い物をする前に必要かどうか考えることが大事であり、これを実行することで賢いお金の使い方が出来るようになる」と話されました。
最後に「たかし君の五千円」の話をしてくださり、会場全体が感動に包まれました。いちのせ氏は「お金も大事だけど、お金では買えないものはもっとたくさんある。このことを忘れず日々過ごして欲しい」と締めくくられました。
講演後、児童からは、「お金はとても大切で、ちゃんと考えないといけないと思いました。最後のたかし君の話を忘れずに、ちゃんとお金のことを考えて生活していきます」といった声があったほか、保護者からは、「欲しい物をすぐに買ってもらえると思っている息子に困っていたが、今日の講演をきくことで、何かを手伝うこと、働くことの重要性を知ってもらえたと思う。とてもいい講演でした」との声が聞かれました。
3.プログラム
- 13:50~14:35
- 公開授業
「じょうずに使おう物やお金」(5年生 家庭科) - 14:55~15:00
- 開会挨拶
愛媛県金融広報委員会会長 下田知行 - 15:00~15:50
- 講演「しごとってナニ?おかねってナニ?」
講師:いちのせかつみ氏 - 15:50~15:55
- 閉会挨拶
今治市立亀岡小学校校長 菅昭彦