金融教育公開授業
2012年度 金融教育公開授業
宮崎県金融広報委員会
高千穂町立田原小学校
金融広報中央委員会
宮崎の実施報告
「金融教育公開授業 in 宮崎(田原小学校)」(1月17日開催)
田原小学校は、自然豊かな環境に恵まれた地区にあります。児童は素直で明るく、学年を超えたつながりが深く、思いやりに溢れたまとまりのある学校です。地域の方の協力を得て民謡の「刈干切唄」を学び、郷土を愛する児童を育てることにも力を入れています。
1月17日(木)に金融教育公開授業を開催し、全学年を対象に公開授業と、いちのせかつみ氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「お金ってなあに?」
予算の範囲内で入学のプレゼントを購入するという設定で、グループ毎に買い物活動を疑似体験しました。その後、買い物をするにあたって工夫したことや、品物を選んだ理由などについて話し合いました。お金は物と交換できることを知り、これからお金を大切にしようと気付くことができました。
(2)「物の大切さを知ろう」
学用品やランドセルなど児童の身近なものがどれくらいするのかを考えました。学校には、お金に値する落し物がたくさんあることを知り、持ち物を大切にしなければならないことに気付きました。最後に、保護者からの「ランドセルを購入した時の子どもたちへの思い」がこめられた手紙が読み上げられ、家族の思いやりを知ることで、自分や友だちの物を大切にする思いを一層強くしました。
(3)「自分の生活を見つめ直そう」
お小遣いゲームを通して、お小遣い帳の付け方や、決められた額のお小遣いについて見通しをもって計画的に使うことの大切さを知りました。お金の上手な使い方について、児童から「後々買っていてよかったと思えるものを考えて買うべきだ」、「お金は人の命を救うために使うべきだ」、「これからはしっかり考えて、計画的に使う」という意見が出ました。
2.講演会
公開授業の後、いちのせかつみ氏から、「しごとってナニ?おかねってナニ?」と題する講演が行われました。
いちのせ氏が準備した、アメリカ、ヨーロッパ、香港、韓国、シンガポール、オーストラリア、タイ、イギリス、カナダの9種類のお金について、グループごとに世界のお金のクイズ当てゲームに挑戦しました。初めて目にするお金もありましたが、各グループとも協力して熱心に問題に取り組み、中には全問正解したグループもありました。また、財布を持ち歩かない習慣のあるオーストラリアの紙幣は、プラスチックでできており、ポケットにそのまま入れてもしわになりにくいことを、実際に触って体験しました。世界各国のさまざまな紙幣への関心を高めたところで、いちのせ氏から、お金は大切な物なので、くしゃくしゃにしないで、両手で大事に扱ってほしいとお話がありました。
次に、私たちが普段よく利用するコンビニは利益を得るためにどのような工夫をしているのか、といった日常では気づかない話を紹介されました。
最後に、いちのせ氏は児童に、日本昔話「桃太郎」から、「桃太郎=自分」、「きびだんご=やる気」、「犬=優しさ、思いやり」、「猿=知恵」、「キジ=行動力」、「荒波=大人への道」、「鬼=不安、苦労」に例え、頑張ったら桃太郎のように成功が待っていると話されました。「欲しいもの」と「必要なもの」は違うため、物を購入するときはまず「必要なものか?」と考えて行動して欲しいと結ばれました。
3.プログラム
- 13:00~13:45
- 公開授業
(1)「お金ってなあに?」(1・2年生)
授業者:高千穂町立田原小学校教諭 古木典子、田邉理香、米直美
(2)「物の大切さを知ろう」(3・4年生)
授業者:高千穂町立田原小学校教諭 安藤孝治、多田裕美、高山輝也
(3)「自分の生活を見つめ直そう」(5・6年生)
授業者:高千穂町立田原小学校教諭 年永健二、杉山真一 - 14:00~14:10
- 開会挨拶
高千穂町立田原小学校校長 竹原哲郎
宮崎県金融広報委員会副会長(日本銀行宮崎事務所長) 斧渕裕史 - 14:10~15:40
- 講演「しごとってナニ?おかねってナニ?」
講師:いちのせかつみ氏 - 15:40~15:45
- 閉会挨拶
高千穂町立田原小学校PTA会長 田上勝晴