金融教育公開授業
2013年度 金融教育公開授業
群馬県金融広報委員会
群馬県立伊勢崎商業高等学校
金融広報中央委員会
群馬の実施報告
「金融教育公開授業 in 群馬(伊勢崎商業高等学校)」(12月19日開催)
群馬県立伊勢崎商業高等学校は大正8年に設立され、県下の商業高校のなかでは2番目に古い歴史と伝統を誇り、今年で創立94周年を迎えた商業の専門学校です。
校訓には「真理、友情、希望」を掲げ、社会に貢献できる商業人の育成を目標に、地域社会の期待と要望に応え、生徒一人ひとりの希望する進路の実現に向け全教職員が一丸となって取り組んでいます。
12月19日(木)の金融教育公開授業では、各学年1クラスずつを対象とした公開授業と、いちのせかつみ氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「金融に関する計算」
人生設計シミュレーション(高卒の平均年収をもとに算出した年齢ごとの収入金額と支出金額(8割支出を想定)及び残高を入力した計算表)を利用して、今後の人生における生活設計(結婚、教育、住居、老後の暮らしなどについての計画)を生徒たちが各自で考えました。
また、車や住宅の購入、結婚、出産、教育などの支出においてローンを組んだ場合の借入金額と月々の返済金額について、PMT関数やPV関数を使ってシミュレーションしました。収入と支出のバランスを考え、しっかりした返済計画を立てることの大切さを学習しました。
(2)「物価の変わり目を見極める」
近代以降に発生したインフレーションの写真(第一次世界大戦後のドイツや石油危機時の日本)をみて、時代背景やインフレーションが発生した原因を考えました。また、デフレーションが日本の歴史上どんな時に起こったかを思い起こしながら、過去に発生した3つの事例(幕末に生糸の輸出が急増したとき、ドッジラインを実施したとき、など)について、そのときにインフレーションが発生したのかデフレーションが発生したのかを推測し、班ごとに発表しました。
(3)「社会人になるための経済学」
将来のライフイベントを思い描き、その実現に向けた資金の流れ(キャッシュフロー)について考えました。まず、ライフプランシートに各自がライフイベントを入力し、次に、各ライフイベントにはどれくらいの費用がかかるかについてWebサイトやテキストで調べました。最後に、収支バランスを踏まえてイベントやプランを見直し、無理のないライフプランを作成しました。
2.講演会
公開授業の後、いちのせかつみ氏による「知らんとアカン!オッカネ~話」と題する講演が行われました。
いちのせ氏は、正社員とフリーターの生涯賃金は大きく違うことや、芸能界にあこがれるのはいいが、その生活が時として不安定なものであることを、数字を用いて説明しました。
また、コンビニエンスストアは人間の行動心理を計算に入れた商品陳列を行い、購買意欲をそそるようになっていることや、携帯では知らぬ間に個人情報が抜き取られたり、架空請求などでトラブルに巻き込まれたりする実情を紹介し、惑わされたりだまされないよう注意を促しました。
講演後、生徒からは「ためになる話だった」「役に立つ話を聞けた」「お金を使う時はちゃんと考えて使うようにしたいと思った」といった声が寄せられました。
3.プログラム
- 13:30~14:20
- 公開授業
(1)「金融に関する計算」(1年・情報処理)
(2)「物価の変わり目を見極める」(2年・日本史)
(3)「社会人になるための経済学」(3年・LHR)
授業者:群馬県立伊勢崎商業高等学校教諭 後藤敬、栗原佳、石川(増田)翔子 - 14:45~14:50
- 開会挨拶 群馬県立伊勢崎商業高等学校校長 新井聖一
- 14:50~16:00
- 講演「知らんとアカン!オッカネ~話」
講師:いちのせかつみ氏 - 16:00~16:05
- 閉会挨拶 群馬県金融広報委員会事務局長 関隆之