金融教育公開授業
2017年度 金融教育公開授業
北海道金融広報委員会
札幌市立本郷小学校
金融広報中央委員会
北海道の実施報告
「金融教育公開授業 in 北海道(本郷小学校)」(10月30日開催)
札幌市立本郷小学校は、昭和33年に開校した学校です。教育目標は、「豊かな知性を育てる(進んで学ぶかしこい子)」、「礼節の心を培う(礼儀正しいやさしい子)」、「たくましい心身を養う(最後までやりぬくじょうぶな子)」としており、「認めあい 学びあい 高めあう あったか本郷」をスローガンに、保護者や地域社会の信頼に応える開かれた学校の創造を目指しています。
北海道金融広報委員会より平成28・29年度の金融教育研究校の委嘱を受け、研究活動の一環として、10月30日(月)に金融教育公開授業を開催し、6年生の家庭科の公開授業と、菊地幸夫氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
6年生の家庭科では、身近な題材である毎日の食事をテーマとして、食材の品質、価格、栄養バランスなどを考慮しながら、1食分の献立を考える授業を行っています。これを通じて、調理の仕方、食事の役割などのほか、計画的なお金の使い方についても理解していこうとしています。
公開授業では、その発展学習として、6年2組で「情報を収集して、買い物の計画を立てよう」と題する授業を行いました。
まず、冷蔵庫で腐らせてしまったカボチャを例に、過去に食材の買い物で失敗したことを発表し合いました。そして、失敗しない買い物をするためには、予算、食材の種類と量、購入先など、買う前に色々な情報を収集して、事前に買い物の計画を立てることが重要であることを確認しました。
次に、自ら考えた献立の材料を購入するにあたり、複数のスーパーのチラシなどを見比べ、グループ内で相談しながら、「買い物リスト」を作成しました。
子どもたちは、代表して「買い物リスト」を発表したグループがどのような工夫をしたか説明するのを興味深く聞きながら、献立に必要な食材の分量はチラシの情報だけではわからないことがある、買い物に行くときには当日の価格をチラシで改めて確認しなければならない場合もある、といったことに気付くことができました。
2.講演会
公開授業の後、菊地幸夫氏から、「子どものお小遣いにまつわる法律」と題する講演が行われました。
菊地氏は、簡単にお金を手に入れようとして騙されたり、借りたお金が返せなくなって破産したりする大人の話などを紹介しながら、「欲しいものがあるからといって、お金を簡単に手に入れられるような甘い話はないし、無計画にお金を借りると後で大変なことになる。皆さんは、これから多くのことを学んで、お金とうまく付き合える大人になろう」と呼び掛けられました。
また、子どもたちに対し、「お金では、買えないものってなんだろう?」と質問されました。子どもたちが、「命」、「愛」、「幸せ」、「時間」などと元気に答えた後、「人生において、お金は大事だけど、お金では買えないものがたくさんある。大切なものが何かをよく考えて欲しい」と伝えられました。
最後に、「欲しい物は買うな、必要な物を買え」、「耳で買うな、目で(見極めて)買え」という買い物をする際の教訓を、自身の体験を交えながらご紹介くださいました。
講演後、子どもたちからは、「16歳の少年が犯罪グループに知らないうちに入ってしまっていた話はびっくりした。正しくお金を使える人になりたい」、「お金の使い方を間違えると怖いことになる」、「しっかり考えて無駄使いをやめる」といった感想が寄せられました。
3.プログラム
- 13:30~14:15
- 公開授業
「情報を収集して、買い物の計画を立てよう」(6年生 家庭科) - 14:30~14:35
- 開会挨拶
札幌市立本郷小学校校長 石澤優子 - 14:35~15:20
- 講演「子どものお小遣いにまつわる法律」
講師:菊地幸夫氏 - 15:20~15:25
- 児童代表 お礼のことば
閉会挨拶
北海道金融広報委員会事務局長 五十嵐清人