金融教育公開授業
2018年度 金融教育公開授業
新潟県金融広報委員会
村上市立村上東中学校
金融広報中央委員会
新潟/村上市の実施報告
「金融教育公開授業 in 新潟(村上)(村上東中学校)」(11月27日開催)
村上市立村上東中学校は、「真理を求め 豊かな心をはぐくみ 自ら鍛える生徒」が教育目標です。本校の特徴的な取り組みとして「命のリレー(鮭学習)」があります。村上のシンボルともいえる「鮭」を、中学2年生が卵に人工授精し、村上地区の小学4年生が孵化させて稚魚を三面川へ放流します。4年後、放流した稚魚が成長して回帰してきたときに中学2年生となった生徒が再び人工授精をする、という地域の特性を活かした活動です。本校では、生徒たちにこれらの体験活動を通して、郷土の良さを実感させるとともに、生命の神秘を体感させることにより、生命に対する畏敬の念を育てています。
11月27日(火)に金融教育公開授業を開催し、2年生を対象にした公開授業と、パックンマックンによる講演会、教員関係者向けの金融教育協議会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
「村上の魅力再発見プラン」と題して、2学年86名が18グループに分かれ、村上を活性化させるための18通りのプランを参観者や他のグループの生徒へ提案する授業が行われました。
生徒たちは、今年の夏から地域活性化のためのアイデアを考え、地域の方々や外部講師から村上の経済や地域活性化についてのお話を聞き、アイデアを具体的なプランにしてきました。各グループとも「鮭」、「お茶」、「町屋」といった村上の地域資源をメインにして、それらをどのようなプランにすれば地元の人や観光客に広く知ってもらい村上を盛り上げることができるか、またそのプランにはどのくらいの費用がかかるのかを考えてきました。
本時は、これらのプランの完成度を高めるために、自分たちのプランを発表し、いろいろな人のアドバイスや考えを聞き、他のグループのアイデアを参考にするなどして、考えを深めました。今後は、本時のアドバイスをもとに、企画書をまとめ、まちづくり協議会などに提案する予定です。
2.講演会
公開授業の後、パックンマックン(パトリック・ハーラン氏、吉田 眞氏)による「日本とアメリカのお金模様~学校では教えないお金と経済~」と題する講演が行われました。
まず、日米のお金に対する考え方の違いや世界の様々な職業について、コントを交えながらわかりやすく紹介してくださいました。また、投資の仕組みについても、わかりやすく説明してくださいました。さらに、日本人はお金の話を家族であまりしない傾向があるが、お金の入手方法、使い道、節約方法、貯め方、増やし方について、家族と話し合ったり相談したりして、賢くお金を使えるようになってくださいと伝えられました。
生徒からは、「世界には色々な職業があり驚いた」、「お金は貯めるのが普通だと思っていたが、お金を増やすためにお金を使う投資の話は、とても興味深かった」といった感想が聞かれました。
3.金融教育協議会
平成29年度に新潟県金融広報委員会から金融教育研究校の委嘱を受け、「生徒一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てる~金融教育を通した、キャリア発達の促進~」を研究主題とし、金融教育の研究に取り組んできました。
本校で毎年取り組んでいる「命のリレー(鮭学習)」や「地域学習・職業学習」といった「キャリア教育」に関する分野に、「金融教育」の視点を加えて活動を進めてきました。金融広報中央委員会のほか、諸官庁、消費生活センターなどで提供されている副教材を活用したり、指導法を学ぶための講師派遣制度を利用したことが効果的でした。金融教育は学校だけが担うものではなく家庭との連携が必要であり、学校での金融教育の取り組みが家庭にもしっかりと伝わり両者が連携できるとより効果的であるといった内容の研究発表が行われました。
参加者からは、「歴史ある村上の鮭について学ぶことは持続可能な社会を考えるうえで有効である」、「地域と学校の結びつきに驚いた」といった意見が聞かれました。
4.プログラム
- 13:30~14:20
- 公開授業
「村上の魅力再発見プラン」(2年生 総合的な学習の時間) - 14:30~14:35
- 開会挨拶
村上市立村上東中学校校長 髙橋哲衛
新潟県金融広報委員会事務局長 加藤仁 - 14:35~15:25
- 講演「日本とアメリカのお金模様~学校では教えないお金と経済~」
講師:パックンマックン - 15:25~15:30
- お礼のことば
生徒代表 - 15:40~16:30
- 金融教育協議会