金融教育公開授業
2022年度 金融教育公開授業 金融・金銭教育協議会
山梨県金融広報委員会
韮崎北東小学校
山梨/韮崎市の実施報告
「金融教育公開授業in山梨(韮崎北東小学校)」(11月15日開催)
韮崎市立韮崎北東小学校は、3つの小学校が統合し平成2年に開校した学校です。八ヶ岳や富士山など山々に囲まれた風光明媚で自然豊かな田園地帯の中に位置しています。「心身ともにたくましく豊かな人間性をもつ子ども」を教育目標に、金融教育の実践にICT機器の活用を取り入れるなど工夫をしながら、児童一人一人が生きる力を育んでいけるよう取り組んできました。
11月15日(火)に金融教育公開授業を開催し、2年生・5年生を対象に公開授業と、あんびるえつこ氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「いつまでも大切に」
2年生の授業では、物やお金の価値を知り、大切にすることに気づかせることをねらいとしました。親に新しいグローブを買ってほしいと思っている主人公が登場する道徳の教材を使い、児童に主人公の気持ちになって考えさせました。
主人公は、いま使っているグローブをお父さんといっしょにピカピカに磨きあげたことで、グローブがまだ使えることに気が付きます。児童には、主人公とお父さん役を交互に演じさせて、主人公の気持ちがどう変化したのかを考えさせました。
児童は、グローブの磨き方を教えてくれたお父さんへの感謝や、物(自分のグローブ)を大切に使おうとする主人公の気持ちなどに気づくとともに、自分の所有物をこれからどう使っていきたいかについて、自分の考えをもつことができました。
(2)「買い物の仕方を工夫しよう」
5年生の授業では、買い物シミュレーションを通して、物の値段や品質などを確かめ、環境に配慮しながら目的に合わせて買い物することの大切さに気付かせることをねらいとしました。
最初に児童に、「安いみそ汁」、「国産具材のみそ汁」、「リッチなみそ汁」、「らくらくみそ汁」など自分がつくりたいみそ汁を考えさせました。その後、児童は実物のネギや味噌などを見比べながら、本時で扱う材料の価格を確認し、予算内でどんな具材を購入するかを考えました。つぎに、タブレットを活用し、それぞれが選んだ具材について、購入を決めた理由をワークシートにまとめました。
最後に、グループに分かれ、お互いの選んだ具材について意見交換しました。児童からは、「地産地消だね」、「この具材の方が高くて美味しそうだよ」、「違うものを買うお金を残したいからもっと安い具材のほうがいい」など様々な意見がでました。児童は、話し合いを通じて物やお金には限りがあることや、必要性、計画性、工夫など買い物上手になるための大事な視点を学びました。
2.研究発表
山梨県金融広報委員会より金銭教育研究校の委嘱を受け、研究主題を「自ら学び、考え、表現できる児童の育成」とし、「物やお金の大切さを知り、人や物に感謝する心を育む」ことを主眼として研究に取り組んできました。一年目は各学年で実践可能な単元や教材を整理して年間指導計画を作成しました。また、児童へのアンケートから電子マネーやゲーム課金といった見えないお金の使い方など発達段階に応じた指導の必要性も課題となりました。二年目には研究会を何度も開催し、全職員の間で授業のねらいについて共通理解を図ったうえで、実践内容を共有し研究を進めてきました。
社会科・生活科・家庭科・総合的な学習の時間・特別活動(学級活動)等と各学年の様々な学習の中で、金銭教育の在り方を学ぶことができました。
3.プログラム
- 13:50~14:35
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公開授業
(1)「いつまでも大切に」(2年生 道徳科)
(2)「買い物の仕方を工夫しよう」(5年生 家庭科)
- 14:55~15:00
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開会挨拶
韮崎市立韮崎北東小学校校長 河西慶仁 - 15:00~15:15
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研究発表
韮崎市立韮崎北東小学校教諭 田中みのり - 15:20~16:20
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講演「子どもたちの生きる力と金銭教育」
講師:あんびるえつこ氏 - 16:25~16:30
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閉会挨拶
山梨県金融広報委員会事務局長 下野敦規