金融教育公開授業
平成17年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
金融広報中央委員会
新潟県金融広報委員会
新潟の実施報告
「金融教育公開授業in新潟(粟生津小学校)」
9月15日開催)
吉田町立粟生津小学校は、「もったいない」と自然に言える生活感覚・金銭感覚を身に付けるための金融教育を、保護者や地域住民の方々にも参加してもらいながら、「普段着の実践」を通して取り組んでいます。
9月15日(木)の公開授業は、新潟県金融広報委員会から委嘱を受けた金銭教育研究校として2年目の同校にとって、いわば中間発表のような位置づけともなりました。当日は、キャスター・生島ヒロシ氏の講演もあり、同校PTA、吉田町関係者、地域住民の皆さん、教育関係者等、約240名が参加するイベントとなりました。
なお、同校では、12月16日(金)に、金銭教育研究校としての成果発表を行う予定です。
▼参加者内訳(申込み時点の数字)
保護者61名、地域・町当局・町教育委員会32名、他校関係者45名、
金融広報アドバイザー1名、5,6年生児童81名、粟生津小教職員18名
公開授業
「われら生活見直し隊~お金の使い方について考えよう」
【テーマ】「おこづかいについて考える(児童と親による親子ディスカッション)」
(5年生 総合的な学習の時間)
5年生の総合的な学習の時間では、「日常生活の消費場面における自分たちの生活の問題点に気づき、賢い消費者になるための素地を養うこと」をねらいとして「われら生活見直し隊~『もったいない』を実践しよう」という活動に取り組んでいます。全部で14時間にわたる指導計画では、自分たちの「衣食住」に関係づけた観点を設定し、自分の生活を見直すように計画。そのうち第2ステップ・4時間が、お金の使い方について考えるというテーマに充てられています。
活動内容(粟生津小学校の資料より抜粋)
- (1) おこづかいについてのアンケートを通して、自分のお金の使い方をふり返る。
- (2) おこづかいの必要性について、クラスで話し合い、仲間の考え方を知る。
- (3) 保護者を交えた小グループでおこづかいのあり方について意見交換をする。【本時】
・(学校での話し合いをもとに、各家庭でおこづかいについて、親子で話し合う。) - (4) おこづかいがどのようにして自分の物になるのかを知り、計画的に使うことの大切さに気づく。
公開授業では、(3)の児童と保護者によるグループ討議が行われました。まず先生が、おこづかいについてのアンケート結果をグラフで示しながら説明します。そして、「お友だちやほかの家の人の意見を聞いて、もったいないと思うことがあれば意見を言ってみましょう。5年生にとって、おこづかいをどのようにあげるのがいいのか、保護者の方は、ほかの家のやり方について話を聞く機会はなかなかないと思うので、参考にしてください。子供の一方的な意見に対しては、ずばずばと言ってください」と話し合いを促しました。
各グループは早速意見交換を開始します。児童は、「おこづかい必要派」と「不要派」の立場を、赤白帽の色で表明しています。「おこづかいは、どのような時にもらえるのか」、「どういう物を自分で買い、どういう物は両親に買ってもらえるのか」、「お年玉やおこづかいは自分の自由に使えるのか」、「ほしいものと必要なものは同じなのか、違うのか」等について、熱心に話しあう姿が見られました。
最後に、各グループが話し合いの結果を発表しました。「よその家庭のやり方を知ることができ、参考になった」、「おこづかいを通して、ものやお金の大切さを学んでほしい」といった発言が聞かれました。先生が、「正解はひとつではありません。どうするのが一番良いのか、お家に帰ってよく話し合ってください」とまとめて、公開授業は終了しました。
粟生津小学校の取り組みが、家庭や地域と協力しながら進められている様子がとてもよく感じられる授業でした。
(公開授業の模様)
生島ヒロシ氏講演~「チャレンジから未来が見える」~
生島氏は、「お金の管理の仕方、お金を活用するために必要な技能など、お金について学ぶことは、これからの時代を生きていく力をつけるためにとても大切なことです」と語りました。また、1台の車、1枚のT シャツといった身近な物も、視点を変えると企業経営の話や企業の利益の仕組みなどを学ぶ金融教育の題材になることを、わかりやすく説明しました。
そして、子供たちに、「将来、自分の好きな仕事でお金を稼げるようになれば、これ以上幸せなことはありません。そのために夢を持って実現に向かって努力していきましょう」と語りかけました。
(生島ヒロシ氏の講演)