金融教育公開授業
平成19年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
新潟県金融広報委員会
新潟県立新潟商業高等学校
金融広報中央委員会
新潟/新潟市の実施報告
「金融教育公開授業 in 新潟(新潟商業高等学校)」(11月2日開催)
新潟県立新潟商業高校は、新潟県金融広報委員会より金融教育研究校(18-19年度)の委嘱を受け金融教育に取り組んでいます。
同校では、午前に1年生と3年生の授業を公開し、午後からは弁護士の住田裕子氏をお迎えし、「金融トラブルの実態」と題した講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
生徒1,091名、開催校教員60名、開催校保護者38名、他校教員15名、地域の方々3名、合計1,207名
1.公開授業
(1) 1年生 ビジネス基礎「利息の計算!金利の差に注意」
クレジットやローンは借金である事を学んだうえで、これらを上手に利用する賢い消費者になるため必要な知識を学ぶ授業が行われました。利息・金利の意味や、金利に関する法律を学習した後、単利・複利の違いについて実際の利息計算を実習しました。
生徒からは「金融機関によって大きく金利が違うことに驚いた。安易にお金を借りてはいけないと思った」といった感想のほか、授業を参観した保護者からは「とても分かりやすい授業でした。商業高校に限らず多くの高校生に考えてほしい」との声が聞かれました。
(2) 1年生 ビジネス基礎「生徒からみる金融!」
ここでは、これまで学んできたビジネス基礎の知識を活かしながら経済社会の一員としての心構えを身につけるための学習を行いました。生徒は「市場経済のしくみ・動向について」また「予算生活のしくみ」についてビジネス用語を調べながら発表シートに記入しました。
生徒たちは「市場経済とは何か?」、「市場経済の利点・欠点」、「市場経済を発展させるために」、「予算生活とは何か?」、「予算生活の必要性」、「予算生活をしていくにはどうしたらいいのか」など真剣に考え、まとめた結果を各班がそれぞれ発表しました。
(3) 3年生 家庭基礎「家庭経済と家計管理~あなたを育んだ18年間の総額は?」
家庭経済のしくみを理解し家計の管理の仕方を学びました。「これであなたもひとり立ち」(金融広報中央委員会発行)を活用しながら、出産費用から教育費まで全費目において18年間でいくらかかっているのかを計算、予想金額と比較しながら感じた事をグループで発表しました。
また、一人暮らしをした場合の費用も計算し、実収入に見合った支出の額について考えるなど、収支の合う予算をたてることの大切さを学んでいました。多くの生徒は「18年間でこんなにお金がかかっているなんてビックリした。親の大変さが分かった。親に感謝したい」といった感想が聞かれました。
2.講演会
講演では「契約について─意思の合致、申し込みと承諾、債務不履行、契約の当事者は誰?」、「多重債務問題について」、「借金とは?金利とは?」、「消費者保護のために」等様々なケースを例に挙げながらお話いただき、生徒は熱心に耳を傾けていました。
また最後に「皆さんにとって自分自身への投資が一番大切な投資。人口が減少していく中で、皆さんは貴重な存在。自分の価値を高めてほしい。そしてコミュニケーション能力を身につけ、人と人のつながりを大切にしてほしい」と生徒へのメッセージを力説されました。
参加した保護者からも「暮らしに身近な題材を例に挙げてお話くださったのでとても分かりやすく大変ためになった。授業・講演会がとても有意義で、こうした機会をまた作ってほしい」といった感想が聞かれました。
(講演会の模様)
3.プログラム
- 11:35~12:25
- 公開授業(各教室)
(1) 1年生 ビジネス基礎「利息の計算!~金利の差に注意~」
(2) 1年生 ビジネス基礎「生徒からみる金融!」
(3) 3年生 家庭基礎「家庭経済と家計管理~あなたを育んだ18年間の総額は?~」
授業者:新潟県立新潟商業高等学校教諭 - 13:30~13:45
- 開会挨拶 新潟県立新潟商業高等学校校長
新潟県金融広報委員会 - 13:45~15:15
- 講演「金融トラブルの実態」
講師:住田裕子氏 - 15:15~15:25
- 閉会挨拶 新潟県立新潟商業高等学校PTA代表