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金融教育公開授業

平成21年度金融教育公開授業(全国リレー講座)

香川県金融広報委員会
観音寺市立柞田小学校
金融広報中央委員会

香川の実施報告

「金融教育公開授業 in 柞田(くにた)(柞田小学校)」(2月2日開催)

観音寺市立柞田小学校が在する「観音寺市柞田町」は、県の西部に位置し、豊かな田畑に囲まれた地域です。昨年7月に完成したばかりの新校舎は、さぬきのひのきを使って造られています。

同校は、金銭教育研究校として、平成20年度から2年間、社会科や総合的な学習の時間等を通じて金銭教育に熱心に取組んでいます。

公開授業・講演会の当日の模様は、テレビや新聞等で地元行事の一部として紹介されました。

▼ 参加者内訳:

児童(対象3・4年生、5年1組)199名、開催校教員36名、開催校保護者120名、教育関係者等21名、合計376名

1.公開授業

(1) 「学用品を大切に使おう」(3年生・学級活動)

落し物箱にはたくさんの鉛筆や消しゴムがあることを踏まえ、少子化の中で、両親や祖父母から欲しい物を集中して与えられている児童にとって、今使っている身近なものを大切にする態度を育むことは大切との観点から授業が進められました。

まず、落し物のおよその金額を計算し、自分の行動を振り返ることから始めました。予め実施していたアンケートによると、「筆箱は入学以来3個目以上のものを使用している」が半数、保護者からみて物を大切にすることが「やや出来ている」が半数、3割は「あまり出来ていない」との結果でした。この結果から、学用品を大切にするためにはどうすればよいかを考え、実際に行動に移していこうと意見を出し合ったところ、落し物をゼロにし、学用品を大切に使うための方法として「持ち物に名前を書く」「帰りの会の時に調べる」「いつでも整理しておく」等の意見が出されました。

公開授業「学用品を大切に使おう」の模様

(2) 「おかあさんへの請求書」(4年生・道徳)

お金や物では表せられない家族の愛情の深さに気づき、家族の一員として自分にできることに進んで取組もうとする意欲や、感謝の気持ちを持とうとする姿が見られました。お金の大切さと働くことの大切さを知り、家族のために進んで家事に協力しようとする心の変化がありました。参加者からは「普段なかなかうまく伝えられないことを子どもにもわかりやすく教えていただいて良かった」「家族の一員としての自覚を持ってくれることを望みます」といった感想が寄せられました。

2.研究発表

児童の実態と社会の要請から「お金や物の大切さを理解し、自分や家族の生活について考え、主体的に行動しようとする子どもの育成」という研究主題のもと、(1)特設授業による意図的・計画的な指導、(2)日常的な指導、(3)社会科における指導の3つの観点から具体的な実践例が紹介されました。

また、保護者啓発の取組みとして、これらを合わせて行い家庭と一体となって進めたことにより児童の意識向上のみならず、保護者の関心も高まってきたことが発表されました。

この後、「おこづかい」について学習した3年生が、3匹の子ぶたが300円のお小遣いをもらって文房具を買いに行き、それぞれ買ったものを見比べた話の例を挙げ、物を買う時にはその時の気分ではなく、本当に必要か考えることが大事だということを学んだと感想を述べました。

研究発表の模様

3.講演会

公開授業の後、いちのせかつみ氏から、「お・か・ね・って?必要なモノと欲しいモノ」と題する講演が行われました。

まず、お金はどうやって手もとにくるのかと問いかけ、「働く(人が動く)」、「傍(はた)楽(らく)」の意味を説明されました。また将来の仕事について具体的な夢を持っているのなら、今から夢実現のために少しずつでも努力して欲しいと話されました。

さらに、コンビニやスーパーで物が売れる仕組みを児童といっしょに話し合った後、そこに売られている駄菓子と鉛筆を例に物を買う考え方を示され、“必要な物なのか”“欲しい物なのか”を判断し、買物をしようと訴えました。保護者には、普段の買い物に子どもを連れて行き、価格や量を考えながら買う姿を見せて欲しいと呼びかけました。

また、携帯電話についていつ持たせるべきか悩む保護者が多いなか、指針を示され、携帯電話の機能については有料と無料のものがあることに気付かせ、自分にあった使い方やルールを決めて利用していく大切さ、価値ある使い方をしていく大切さを話されました。

最後に「賢くお金を持てる人」になって欲しいと締めくくられました。

参加者からは「子どもだけでなく親の私たちのお金の使い方についても勉強になりました。子どもたちとこのような話をする機会が少ないのでとても助かりました」等の感想が聞かれました。

講演会終了後には、教育関係者といちのせ氏との間での意見交換会がありました。その中で、同氏は「子どもたちに実感を持ってもらうために、実物を見せるのも工夫の一つである。リアリティとサプライズを織り交ぜると、子供たちが興味を持ち集中力も切れない」と話されました。また、県教育委員会の指導主事から「社会科の学習指導要領改訂の観点から『価格と費用』についての学習をする中で、『お金』は避けて通れない。現実を見せていく中で、物を金額に換算することもある程度必要ではないか」といった意見が述べられました。

金銭教育は取組んだからといってすぐに目に見えて結果が表れるものではないが、子どもたちに考えるきっかけを作ることができること、価値あるお金の使い方をし、自分の思いを実現できるよう、今後とも学校・家庭・地域が一体となって継続することが大切との認識で一致しました。

講演会「お・か・ね・って?必要なモノと欲しいモノ」の模様

4.プログラム

13:30~14:15
公開授業
(1)「学用品を大切に使おう」(3年生・学級活動)
(2)「おかあさんへの請求書」(4年生・道徳)
14:30~14:35
開会挨拶 香川県金融広報委員会会長 中村武
14:35~14:55
研究発表 「お金や物の大切さを理解し、自分や家族の生活について考え、主体的に行動しようとする子どもの育成」
観音寺市立柞田小学校教諭 赤坂光敏
14:55~16:00
講演会 「お・か・ね・って?必要なモノと欲しいモノ」
講師:いちのせかつみ氏
16:00~16:05
閉会挨拶 観音寺市立柞田小学校校長 田井秀典

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