金融教育公開授業
平成22年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
香川県金融広報委員会
三豊市立詫間中学校
金融広報中央委員会
香川/三豊市の実施報告
「金融教育公開授業 in 香川(詫間)(詫間中学校)」(2月19日開催)
三豊市立詫間中学校は、70㎞にわたる変化に富む海岸線に囲まれた「浦島伝説」の残る美しい海辺の町にあります。「心豊かでたくましく、実践力に満ちた生徒の育成」を教育目標に、文部科学省指定の「キャリア教育実践プロジェクト」や「学校・家庭・地域の連携による食育推進事業」を受け、学校・家庭・地域が連携を取り合いながら教育活動を行っています。
2月19日(土)に香川県内では今年度最後となる5回目の公開授業が開催されました。当日は、保護者参観と兼ねて、1年生と2年生を対象に公開授業を行いました。公開授業終了後には、生活経済ジャーナリストのいちのせかつみ氏による講演があり、同校の生徒や学校関係者等が参加しました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「野菜に値段をつけよう」(1年生・学級活動)
自分たちが作ったブロッコリーにどのくらいの費用がかかったかを知り、自分たちの手間賃や得たい利益を加算して値段をつけました。そして、一般農家が作ったブロッコリーが小売店に商品が並ぶまでの経費を計算することにより物の売買に多くの人が関っていることや、小売価格がどのように設定されるのかを学び、自分たちのつけた値段との違いについて考えました。また、ビデオで生産者の手間や工夫している点について話を聞き、農作物を作る人の働く喜びや苦労している点についても知ることができました。
(2)「ボクらの労働 How much?」(2年生・学級活動)
5日間の職場体験学習で自分が得た賃金について、求人情報誌の時間給や現在の高卒、大卒の初任給と比較し、自分のした仕事の内容を振り返ったうえで適切かどうかを考えて発表しました。仕事の大変さや、お金を得ることが楽ではないことを学び、親の苦労も知りました。参観した保護者からは、「将来の仕事についても考える機会ができて良かった」といった感想が寄せられました。
2.研究発表
公開授業の後、「好ましい金銭感覚を身に付け、積極的に社会と関わろうとする生徒の育成」というテーマで、2年間取り組んだ金銭教育の具体的な実践例が発表されました。
野菜の生産や職場体験といった体験を通して、生徒自身が作物の値段を考えたり比較して意見交換を行うことにより、働くことの意義や苦労などについて学ぶことができ、金銭に関する社会のしくみや知識について理解しました。また、金銭感覚だけでなく親への感謝まで考えることができた生徒が多かったのが収穫だったと述べられました。
3.講演会
公開授業の後、いちのせかつみ氏による「本当に怖~いお金のはなし」と題した、講演が行われました。
冒頭、「お金って?」では、サラリーマンとフリーターの収入の違いや、有名人の収入についていちのせ氏が解説され、「お金は幸せになるための道具で、使い方を誤ると不幸になってしまう」と話されました。
「携帯電話、君は大丈夫?」では、携帯電話にかかる料金についての説明の後、携帯依存症になっていないかのチェックを各自で行いました。また、架空請求メールや悪徳業者の手口などの説明があり、具体的な使い方について注意喚起をされました。
保護者からは、携帯電話とお金との関りを、子供と同じ目線でわかりやすく教えてくださり、とてもよかったと好評でした。
4.プログラム
- 13:25~14:15
- 公開授業
(1)「野菜に値段をつけよう」(1年生・学級活動)
(2)「ボクらの労働 How much?」(2年生・学級活動) - 14:30~14:35
- 開会挨拶 香川県金融広報委員会 事務局長 佐瀬豊
- 14:35~14:50
- 研究発表「好ましい金銭感覚を身に付け、積極的に社会と関わろうとする生徒の育成」
発表者:三豊市立詫間中学校教諭 藤川 幸一 - 14:50~16:10
- 講演「本当に怖~いお金のはなし」
講師:いちのせかつみ氏 - 16:10~16:15
- 閉会挨拶 三豊市立詫間中学校校長 資延文一