金融教育公開授業
2013年度 金融教育公開授業
佐賀県金融広報委員会
佐賀県立佐賀商業高等学校
金融広報中央委員会
佐賀の実施報告
「金融教育公開授業 in 佐賀(佐賀商業高等学校)」(11月5日開催)
佐賀商業高等学校は、創立106年を迎えた伝統ある学校です。校訓の「誠実・努力」を基調に、生きる力を育み、知・徳・体の調和のとれた人間性豊かな社会人となれるよう生徒一人ひとりが自分を磨き、いきいきと活動しています。
11月5日(火)に金融教育公開授業を開催しました。各学年で授業を公開した後、公認会計士の山田真哉氏による講演会を実施しました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「将来を見越した経済計画」
まず、高校入学時にかかった諸費用を計算し、自分たちの20年後までの家庭生活の生活費を概算しました。その中で起こりうるであろう様々なリスクへの備えや将来への希望を叶えるための計画などをワークシートに記入し、発表しました。生徒たちは、自分たちがこれまで育ててもらったことへの感謝の気持ちや家族の大切さを改めて認識するとともに、長期的な経済計画の必要性を学びました。
(2)「金融自由化と現代の社会」
金融とは、資金を融通し合うことであると理解するとともに、様々な金融機関が存在し、各々が資金仲介の役割を担っていることを学びました。また、通貨・貨幣の役割や管理通貨制度について学び、そのメリットとデメリットを理解しました。金融は社会生活と密着しておりどのような場面でも関連してくるため、生徒たちは常日頃から新聞やニュース等に目を通すよう促されていました。
(3)「賢い消費者であるために」
消費者を保護するための特別法について学びました。消費者保護について法律的な基礎的知識を身に付けることは、実社会で活動するうえでも必須となってきています。そこでまず、特定商取引法によって保護される対象となる訪問販売について解説し、クーリング・オフ制度について学びました。その後、ワークシートを使用し、最近の悪質商法の事例から契約解除が可能かどうか考えたり、不適切な販売方法に対処するため、内容証明郵便を実際に書いてみたりしました。
2.講演会
公開授業の後、「今から始める将来設計と資産運用について」と題して、山田真哉氏による講演が行われました。
まず初めに、山田氏は「お金は『加える』(労働)・『減らす』(消費)・『動かす』(投資)の3つのことしか出来ない」と話されました。
次に、貯蓄を増やす方法や、節約力をつける方法について説明されました。
また、街中で見かける実例をあげて生徒たちにクイズ形式で質問されました。例えば、「定価1,000円の商品が値下げされて特価品800円となっている場合、定価700円の商品と比べてどちらを買うことがお得でしょうか」等です。生徒たちは、それぞれの言葉の違いを考え、周囲と相談しながら質問に回答していきました。
最後に、山田氏は「貯蓄するには感情を排除し『勘定』で考える思考が必要。しっかりと家計を管理し、会計センスを磨きましょう」と強調されました。
講演後、生徒からは「株式に関しては少し難しかったが、これから社会に出た時の生活のためにとても役に立つ」といった感想が寄せられ、会計的な視点から考えることについて共感している様子が窺われました。
3.プログラム
- 13:00~13:45
- 公開授業
(1)「将来を見越した経済計画」(1年生・家庭科)
(2)「金融自由化と現代の社会」(2年生・社会科)
(3)「賢い消費者であるために」(3年生・商業科)
授業者:佐賀県立佐賀商業高等学校教諭 吉田美沙子、江頭徳親、森田剛史 - 14:00~14:10
- 開会挨拶
佐賀県立佐賀商業高等学校校長 井上常茂
主催者挨拶
佐賀県金融広報委員会事務局次長 岩永正喜
- 14:10~15:40
- 講演「今から始める将来設計と資産運用について」
講師:山田真哉 氏 - 15:40~15:50
- 生徒代表 お礼のことば