金融教育公開授業
2015年度 金融教育公開授業
福岡県金融広報委員会
飯塚市中学校教科教育研究会社会科部会
金融広報中央委員会
福岡の実施報告
「金融教育公開授業 in 福岡(飯塚)(二瀬中学校)」(11月6日開催)
飯塚市立二瀬中学校は、国際教育と凡事徹底を特色とし、隣接した伊岐須小学校と連携して小中一貫教育に取り組んでいます。豊かな自然の中で「よさを見つけ、気づかせ伸ばす」をスローガンとして一人ひとりの個性を尊重した教育を行っています。
飯塚市中学校教科教育研究会社会科部会は、金融教育研究グループとして金融教育に関する研究を行っています。市内10校約30名の社会科教員が、金融教育に関する課題や実践例を共有し、協議を重ねてきました。
当研究グループの発表として飯塚市立二瀬中学校において11月6日(金)に金融教育公開授業を開催し、3年生を対象とした公開授業と、いちのせかつみ氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
「消費生活とカード社会」~協調学習を通して~と題して、社会(公民分野)の学習について、知識構成型ジグソー法を用いた協調学習の手法によって公開授業が行われました。「日本社会にクレジットカードは必要なのか」という課題を設定し、3つのグループに分かれてそれぞれの課題(クレジットカードの現状、クレジットガードのメリット、デメリット)について資料を読み取り、ワークシートにまとめました。その後、3つのグループから得た知識を班員に伝え、グループで交流しながら課題について考えました。最後に各班の導き出した課題に対する考えを発表しました。
2.研究経過説明
金融教育研究グループの委嘱を受け、飯塚市中学校教科教育研究会社会科部会では、研究主題を「金融に関する理解を深める公民的分野学習指導」、副主題を「飯塚市10中学校の包括的な取組を通して」とし、2年間の研究を進めてきました。初年度は金融教育に関する授業を部会全員が行い、それぞれの内容について意見交換を行いました。本年度の授業においても、社会科部会で検討を重ね、生徒にとって理解しやすい学習指導案を作成しました。本日の実践発表後、市内10校で同じ内容の授業を実施し、アンケート結果をもとに授業の有効性を検証していくと報告しました。
3.講演会
公開授業の後、いちのせかつみ氏による「世界一オモロイ経済学」と題する講演が行われました。まず、生徒と先生に向け、「今何が欲しいか」、「それはいくらか」と質問し、回答させたうえで、正社員とフリーターの生涯賃金の差や芸能人のCM出演料ランキングや大学生のスマホ使用料金について説明されました。そして、日常なにげなく使っている「お金」について考えさせました。その後、生徒にとって身近なコンビニエンスストアの陳列と人間の心理について話され、購買意欲を持たせるためにどのように工夫しているかについて詳しく解説されました。最後に、生徒の関心が高い携帯電話やスマホの使い方やトラブルについて注意喚起されました。
生徒からは「お金は幸せの道具。使い方によってその人の幸福は変わるんだなと思った」、「きちんと職に就いて自分にとって良い人生にしたい」、参加者からは「携帯やスマホの利用料金が年単位でどれほどのものになるのか、1日のうちどれだけの時間が携帯の使用で失われているのかを、視覚的に生徒に印象付けられたことが良かった」などの感想が寄せられました。
4.プログラム
- 13:30~14:20
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公開授業
「消費生活とカード社会」~協調学習を通して~(3年生 社会科) - 14:35~14:40
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開会挨拶
飯塚市立二瀬中学校校長 井上真一 - 14:40~14:50
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研究経過説明
「金融に関する理解を深める公民的分野学習指導」
発表者:飯塚市中学校教科教育研究会社会科部会 大里昌輝 - 15:00~16:10
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講演「世界一オモロイ経済学」
講師:いちのせかつみ氏 - 16:10~16:15
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閉会挨拶
福岡県金融広報委員会事務局長 加来孝宏