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金融教育公開授業

2015年度 金融教育公開授業

群馬県金融広報委員会
群馬県立高崎商業高等学校
金融広報中央委員会

群馬の実施報告

「金融教育公開授業 in 群馬(高崎商業高等学校)」(12月15日開催)

群馬県立高崎商業高等学校は明治35年に設立された、県下で最も古い歴史と伝統を誇る商業の専門高校です。「燃えろ高商 未来にチャレンジ」のスローガンのもと、日本一の高商を目指し、社会から信頼され、必要とされる人材の育成に努めています。

平成26・27年度の金融教育研究校として金融教育に取り組んできました。12月15日(火)に金融教育公開授業を開催し、公開授業とダニエル・カール氏による講演会を行いました。

▼ 参加者内訳:

生徒960名、開催校教職員71名、開催校保護者19名、教育委員会1名、他校教員20名、地域の方々3名、合計1,074名

1.公開授業

(1)「IPO銘柄から日本経済成長のヒントを探ろう」

経済成長に関する基本的な知識を前時に学びました。公開授業では、IPO(新規公開株)銘柄の中から、経済成長の原動力となりそうな企業をグループごとに2社(2銘柄)選び出し、発表しました。

まずグループ内で、財務諸表や各種レポートなどの資料をしっかり読み解き、意見を交換しながら銘柄を決定しました。発表するときの説明の表現についてもグループ内で相談し、銘柄を決めた理由が他の生徒にもわかりやすく伝わるよう、色々工夫していました。発表者が選んだ企業の特徴、選んだ理由について、他の生徒も興味深く聞き入っていました。

生徒同士が積極的に学びあう態度から、第2期教育振興基本計画の前文にある「自立・協働・創造に向けた一人一人の主体的な学び」に結びついていると感じられました。

(2)「自分らしく生きるための人生設計~人生と経済を考える」

生活の基盤としての家計と経済のかかわり、生涯を見通した経済計画を立てる場合の事故・病気・働き方などのリスク管理の必要性について考え、主体的に生活を設計することができるようになることをねらいとして授業を行いました。

ライフステージに応じてかかる「ひとり暮らし」「結婚・出産」「住宅購入」等の費用を調べ、班ごとに発表しました。発表内容は、結婚等については近い将来のことでもあり、それぞれの考え方が反映されていて興味深いものでした。 自分たちにとってかなり先のことである老後資金や死亡時の費用についても、生徒はある程度見通しを持っていました。保険についてはほとんどの生徒が重要性を認識していました。

生徒は、この授業を通じて、生活設計の大切さを十分に理解した様子でした。これから社会人になったり大学へ進学する3年生にとっては、将来に関わる身近で具体的な授業であるだけに、みな、意欲的に取り組んでいました。

公開授業「自分らしく生きるための人生設計~人生と経済を考える」の模様

(3)「生活に必要なコストを英語で考えよう」

国際ビジネス科3年生20名がグループに分かれ、今まで培ってきたプレゼンテーション力を活かしながら、卒業後の進路(進学、就職など)にかかる経費を英語で発表・説明しました。

準備にあたり、商業科の特色を活かして、実際にかかっている経費(生活費)を算出しました。これにより生徒は改めて保護者に対する感謝の気持ちを感じたようです。また、将来、行動を選択する場合、何を判断材料にすればよいのかを学習しました。

生徒が自分の進路を英語で互いに発表し合うことで、積極的に授業に参加している様子が印象的でした。

公開授業「生活に必要なコストを英語で考えよう」の模様

(4)「職業選択の方法と働くことの社会的意義」

高校2年次の後半は進路選択の準備を始める時期であり、高校3年次の進路選択で進学か就職かを決定します。今は選り好みをしなければ希望者は全て大学に入れる時代です。

一般的に、大学を卒業しているか否かで生涯賃金に格差があると言われていますが、実際にはどうなのか企業規模別に考察しました。進学した場合に就職までにかかる費用や、就職した後の年収の違いなどを計算することで、今後の進路選択の参考になるよう学習しました。

進路選択を投資と捉え、進路について考えるという、金融教育の幅広さが感じられる授業でした。

公開授業「職業選択の方法と働くことの社会的意義」の模様

2.講演会

公開授業の後、ダニエル・カール氏から「金融教育を考える~日米の生活体験を通して」と題する講演が行われました。

ダニエル氏は、ご自身が6歳の時に父親と「“chore”(家事)を手伝う」という契約を結んだことをまずお話しくださいました。 そして、親子間で契約を結ぶことや、家事を手伝うこと(労働)でおこづかい(収入)を得ることは、日本では馴染みがないけれども、アメリカではごく普通のことであると説明されました。 また、労働には対価が発生するものであり、契約を結んだからには6歳の子どもであっても守らなければならない、と話されました。アメリカの子どもたちはこれらのことを家庭で親から教えられ、日常的な体験の中で金銭感覚を養っていくそうです。

一方、日本の子どもたちは、お金の話が家庭でも学校でもできないままに社会人となる、その結果お金のトラブルに遭っている、家族でお金の話をすることが大切だ、と熱く語られました。

最後に、「本校の生徒としてこれから何をすべきか」との質問に対して、ダニエル氏が壇上から降り、質問した生徒に自ら考えるよう促しながら、「ボランティアだね!」とおっしゃいました。その答えに、生徒が一斉にメモを取っていた様子が印象的でした。 講演が始まったときには、生徒は金融の話は難しそうと緊張の面持ちでしたが、ダニエル氏の話術や人柄に参加者全員が魅せられ、拍手喝采のもと終了となりました。

生徒からは「親からもっとお金の話を聞いてみたい」、保護者からは「もっと子どもとお金の話をしなければいけないと思った」との感想が多数寄せられました。講演会が、家庭でお金について話をする良いきっかけになったのではないかと思われます。

講演「金融教育を考える~日米の生活体験を通して」の模様

3.プログラム

13:30~14:20
公開授業
(1)「IPO銘柄から日本経済成長のヒントを探ろう」(3年生 ビジネス経済)
(2)「自分らしく生きるための人生設計~人生と経済を考える」(3年生 家庭基礎)
(3)「生活に必要なコストを英語で考えよう」(3年生 コミュニケーション英語Ⅱ)
(4)「職業選択の方法と働くことの社会的意義」(2年生 LHR)
14:45~14:50
開会挨拶
群馬県立高崎商業高等学校校長 大嶋伊佐雄
14:50~16:00
講演「金融教育を考える~日米の生活体験を通して」
講師:ダニエル・カール氏
16:00~16:05
閉会挨拶
群馬県金融広報委員会事務局長 菅沼秀明

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