金融教育公開授業
2017年度 金融教育公開授業
茨城県金融広報委員会
美浦村立木原小学校
金融広報中央委員会
茨城の実施報告
「金融教育公開授業 in 茨城(木原小学校)」(10月6日開催)
木原小学校では、「知・徳・体の調和のとれた人間性豊かな児童の育成」を教育目標に掲げ、『「もの」「ひと」を大切にし、進んで社会に関わろうとする児童の育成~地域とともに進める起業体験活動を通して~』を研究主題として研究に取り組んできました。
10月6日(金)に金融教育公開授業を開催し、第6学年で公開授業を開催したほか、研究校として2年間(平成28・29年度)、金銭教育に取り組んできた成果について発表しました。ダニエル・カール氏による講演会も開催しました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
「キッズ☆カンパニー」が、「事業計画をアピールして、融資を獲得しよう!」とのテーマで活動しました。
「キッズ☆カンパニー」とは、起業体験活動のために児童が設立した会社です。さつまいもを使った商品開発から販売、納税まで、児童が主体となって活動しています。公開授業では、筑波銀行美浦支店長を審査委員長とする「融資審査会」の10名ほどの審査委員を前に、4つの会社に分かれた児童たちがそれぞれの会社の事業計画のプレゼンテーションを行いました。さつまいもを使った商品の見本を見せて委員方にPRするなど、融資を獲得するために工夫を凝らした発表を行いました。
6年生の授業「事業計画をアピールして、融資を獲得しよう!」の模様
2.研究発表
まず、研究主任の栗山美智子先生から、2年間にわたる研究概要についての発表がありました。金銭教育における重点目標を達成するため、金銭教育で育てたい子どもの姿を「(1)ものやお金の価値を理解し、健全な金銭感覚を身に付けた子、(2)感謝の気持ちをもち、人やものやお金を大切にする子、(3)勤労の尊さを理解し、進んでみんなのために行動できる子」と設定したことを説明された後、学年毎にそれぞれテーマを決めてどのようなことに取り組んできたか、紹介されました。その集大成が第6学年の公開授業で取り上げた「キッズ☆カンパニー」だそうです。
続いて、第6学年担任の長田圭史先生から、「キッズ☆カンパニー」の流れについて発表がありました。会社の設立から商品開発、融資審査会、販売、納税といった一連の活動を、商工会青年部を中心とする地域人材を活用しながら実施しているとのことでした。
最後に、茨城県県南教育事務所の岡田浩指導主事から、木原小学校の2年間の研究実践に対する講評がありました。まず、金銭教育で育てたい子どもの姿を描き、その実現に向けて研究実践を行ったことを称賛されました。そのうえで、金銭教育の集大成とした「キッズ☆カンパニー」は、地域の方を巻き込んだ他に例をみない活動です、この活動を通じて「健全な金銭感覚、勤労の大切さ」等を児童が学ぶことは社会に出たときに大変役立つ“活きた取り組み”です、と講評されました。
3.講演会
ダニエル・カール氏を講師に迎え、「日本とアメリカの違いから学ぶ賢い消費者のみち」をテーマに、5・6年生の児童および教育関係者・保護者を対象とする講演会が開催されました。
ダニエル氏は、アメリカでの少年期に「お金はもらうものではなく、自ら稼いで手にするもの」をポリシーに、「Chore(チョアー):家事全般」を行うことを通じてお小遣い(報酬)を手にした、との体験談をお話しくださいました。ユーモアを交え、また児童の笑いを誘いつつ、父親から教えてもらったお金に関する教育について、わかりやすく説明してくださいました。
4.プログラム
- 13:00~14:30
- 公開授業
キッズ☆カンパニー「事業計画をアピールして、融資を獲得しよう!」(6年生 総合的な学習の時間) - 14:40~14:50
- 主催者挨拶
茨城県金融広報委員会副会長代理 岩崎 信一(水戸財務事務所理財課長)
来賓挨拶
美浦村教育委員会教育長 糸賀 正美 - 14:50~15:20
- 研究発表および指導講評
研究テーマ「『もの』『ひと』を大切にし、進んで社会にかかわろうとする児童の育成~地域とともに進める起業体験活動を通して~」
発表者:美浦村立木原小学校教諭 栗山 美智子、長田 圭史
講評者:茨城県県南教育事務所学校教育課指導主事 岡田 浩 - 15:30~16:40
- 講演「日本とアメリカの違いから学ぶ賢い消費者のみち」
講師:ダニエル・カール氏 - 16:40~16:45
- 閉会挨拶
美浦村立木原小学校校長 木内 敦子