10代のためのマネー入門
―お金と消費生活の知識―
Step1.ニーズとウォンツ
(必要なもの、欲しいもの)
4.つい、買わされてしまったということはないかい?
奈々: 友だちが街を歩いていたら声をかけられて、かなり高い値段の英会話セットを買わされたと言っていたわ。あとで家の人にとても怒られたみたい。
剛: ぼくも同じような話を聞いたことがある。そんなのを悪質商法というのかな。
悪質商法として問題になることが多い事例を紹介しよう。
(1)訪問販売
役所などからの訪問であるかのようにみせかけて、ある商品を「備えつけることが法律で決まった」というようなうそをついて商品を販売する。
(2)アポイントメント・セールス(呼び出し販売)
電話やハガキなどで、「あなたが選ばれました」といった誘い方で特定の場所へ呼び出し、商品を買わせる。
(3)キャッチ・セールス(路上販売)
繁華街などで、「アンケートをお願いします」などと通行人を呼びとめ、品物を売りつける。
(4)ネガティブ・オプション(押しつけ商法)
注文していないのに、一方的に品物を送ってきて代金を請求する。
(5)開運商法
「先祖のたたりで不幸になる」などと言って不安がらせ、高価な商品を売る。
(6)催眠商法
新製品の説明会といった名目で人を集め、日用品を無料で配布し、一種の催眠状態にさせて、高額の品物を買わせる。
重要ポイント
★悪質商法の被害にあわないための注意
(1) 「世の中にうまい話はない」と知る。
(2) 知らない人が声をかけてくるなど、少しでも「怪しい」と思った場合は、最初から相手にしない。
(3) 何かを買うよう勧められても、本当に必要か、また代金を支払えるかといった点をよく考え、いらないときは、はっきり断る。
(4) 契約する前に、契約書をよく読む。簡単に印鑑を押したり、サインをしたりしない。
(5) その場で代金を払わない。
(6) 「クーリング・オフ」について知っておく。
クーリング・オフ