金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル in the Galaxy
6F 大人の宇宙おかね教室 知るぽると金融教育セミナー
ライフプランとファイナンシャル・プランニング
講師:(社)金融財政事情研究会
(有)ストックアンドフロー
ファイナンシャル・プランナー 新倉 由紀 氏
資産づくりのスタートは、ライフプランの作成が基本です。直訳すると人生設計とか生活設計という意味です。漠然とお金を貯めるより、「何のために何年後までに、いくら必要か」を考えて、利用する金融商品を選ぶことが大切です。教育資金なら、お子さまの年齢から、資金計画が立てやすいでしょう。一方で、老後資金は、「どこでどう暮らすか」によって必要資金は異なってきますので、早いうちに、ご夫婦で話し合っておくことをお勧めします。たとえば、定年退職間際になってから、どう暮らすかについてご夫婦で話し合ったところ、ご主人は退職後、好きな釣りができる海の近くを希望し、奥様は買い物に便利な都心のマンションを望まれてケンカになるようなケースもあります。
また、知らないと損をすることがあります。医療費の還付や出産育児一時金、高額療養費などは、役所へ申告しなければ受給することが出来ません。
夢を叶えるライフプランの作成には、ライフイベント表の作成をお勧めします。左端に西暦を書き、その右に家族の名と年齢を書き込み、イベント欄にマイホームの購入や車の買い替え、子供の入学、ご主人の定年などの項目と必要資金を記入して積立計画を作ります。実行に移すには、可処分所得による家計の現状把握が不可欠です。可処分所得とは、年収から所得税、住民税と社会保険料を差し引いた所得のことです。その金額から年間貯蓄額を差し引いたものが年間総支出額になります。支出の主な項目は(1)基本生活費(食費・光熱費・小遣いなど)、(2)住居費(家賃・ローン代・固定資産税など)、(3)教育費(学校教育費や、塾などの家庭教育費)、(4)保険料(生命保険・損害保険)、(5)その他支出(レジャー費・交際費など)、(6)一時的支出(車の買い替え費用など)です。このうち、(5)の半分位は何に使ったか思い出せない「家計の使途不明金」の場合が多いので、把握する際は、(5)以外の支出を引いて、最後に残った金額が(5)の「その他支出」と計算します。
家計防衛は、収入を増やすか、支出を削るかに分かれます。皆さんが「キャリアを磨いて収入を増やす」タイプなのか、「節約するのが苦ではない」タイプなのかも考慮して、家計を守っていくことを考えましょう。また、懐に入ってこない「年収」を基準にローンを組むなどしないようにしましょう。
現在のような株式市況では、「休むも相場」の格言があるように、手控えることも大切です。そうした中で、投資商品を月々の積立で購入することも可能です。例えば、毎月1万円ずつ株を買うといった方法で、これを「定額購入」といいます。株価が安い時に多く買付け、高い時には少ししか購入しないため、毎月決まった株数を買う「定量購入」に比べて長いスパンで見ると、定額購入の方が買付け株数が多く、平均の買付単価も安くなります。投資を行う際は、商品の分散だけでなく、積立で時間の分散を行なうのも効率的です。