金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル in the Galaxy
6F 大人の宇宙おかね教室 知るぽると金融教育セミナー
見えないお金について もっと話そ!
講師:(社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会
経済市民教育推進グループ 消費生活アドバイザー 窪田 久美子 氏
今は子どもも見えないお金を使う機会が増えています。「見えないお金」とは、現金以外でお金の役割を果たすもののことです。お店のポイントカードや図書カード、銀行のキャッシュカード、クレジットカードなどがあり、クレジットカード以外のカードは、子どもも持つことができます。そして18歳になると、手持ちのカードにクレジット機能を付けることもできるのです。子どものうちからカードの仕組みや管理の仕方を覚え、見えないお金をコントロールできる力を育てることが大切です。
今日は、後払いのクレジットカードを中心にお話しします。「クレジット」とは「信用」という意味で、あなたを信用して後で支払う権利を与えるということです。しかし、カード会社は、だれにでもクレジットカードを発行するわけではありません。カードを発行する前に信用できる人かどうかを判断してから、クレジットカードを発行します。そして、決められた金額の範囲内で買物をすることができるようになるのです。
「後で支払う」クレジットの仕組みは、買い物客、お店、クレジット会社のそれぞれにメリットがあるから、ビジネスとして成り立っています。買い物客にとってのメリットは、(1)現金と同じように使えること、(2)海外やインターネットでも利用できること、(3)支払いが最長約2カ月間猶予されること、(4)分割払いができるため高額な買い物もできることなどです。デメリットは、(1)年会費や支払い方法によっては手数料が発生すること、(2)全ての店で使えるわけではないこと、(3)収入や支払い能力以上に使い過ぎてしまう可能性があることなどです。
クレジットカードの管理のポイントは、(1)カードを誰かに貸さないこと。貸したことが原因の被害は補償の対象外です。(2)カードはしっかり保管すること。紛失や盗難は、すぐにクレジットカード会社と警察に連絡しましょう。(3)請求書は必ず確認すること。身に覚えのない請求は、すぐにクレジットカード会社に連絡しましょう。また、クレジットカードには、お金を借りられる機能である「キャッシング」や「キャッシング・リボ」、「カードローン」がたいてい付いています。ただし、銀行に比べて金利が高いので、長く借りるものではありません。
このように、クレジットカードは便利ですが利用者には自制心や管理能力が重要になってきます。カードは使い始めが肝心で、見えないお金も含めて収入の範囲内で暮らす習慣を身につけることが大切です。そのために、お金は、Spend=スペンド(使う)とSave=セーブ(貯める)、Share=シェア(人や社会のために使う)の3つに分けて管理しましょう。シェアとは、友達や家族へのプレゼントや寄附のためのお金です。見えないお金を管理することがますます重要になっている今、家族や周りの人と見えないお金についてもっと話してみてください。