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金融教育フェスタ

金融教育フェスティバル2009

教員向けセミナー 実践報告<1>

西潟 一隆氏 (新潟県立塩沢商工高等学校 教諭)

「金融教育に携わって~ヴァーチャルからリアリティーへ~」
生徒がライフプランを作成、夢のある将来を考えるきっかけに

西潟 一隆氏

本校は平成19年度と20年度の2年間、金融教育研究校を引き受けさせていただきました。生徒たちは、5分間勉強すると携帯(電話)で30分以上メールをしたり、インターネットのゲームの中で敵を倒してヒーローになっているというように、ヴァーチャルな世界で生きている印象を受けます。

本校は県内で唯一、「商」と「工」がセットになった高校です。商業科の生徒は以前から授業で金銭・金融教育を受けていますが、2年間の金融教育研究校を引き受けるのを機に、商業科の生徒に対しては、教師が自分の体験を踏まえてお金に関することについてより掘り下げて話をするように心がけるとともに、機械科の生徒には、家庭科の教師がクレジットカードの使い方など、生活に役立つすべを教えるなどしました。

私は商業科の教員ですが、金融教育を進めるに当たり、生徒をヴァーチャルな世界から現実の世界に導いてみようと努めました。具体的には、生徒に近い将来の夢について考えてみるよう促すことからアプローチしました。本校の生徒は、卒業後50%が進学、50%が就職しますが、就職する生徒は通勤に車を運転することが必須です。このため、就職する生徒の最初の夢は車を買うことです。

セミナー風景

しかし、この就職直後に乗る車を両親に買ってもらうため、生徒たちはそれがどのくらいの値段で、どうやって買うものなのかを知りません。そこで、親と一緒に車を買う交渉に行くように指導し、その際に入手した資料を学校に持って来させました。

さらに公開授業で現物の100万円を見せたりしていくうちに、生徒たちが「お金を貯めよう、金融商品を比較しよう」といった話をするようになり、具体的に、給料は1円でも高いほうが良い、休みの多い会社が良いなど、将来就職する企業を研究し始めました。

こうして翌年、収入、支出、貯蓄の欄を設けた簡単な表に数字を書き込むことで、生徒たちが10年後、20年後のライフプランを作成しました。その際、結婚は10年後とか、生涯独身プランなどのさまざまなプランが作成されたほか、ある生徒の例では定年になったときに880万円貯まっているなど、子どもたちが現実に目を向けてくれるようになりました。

定年退職時の貯蓄が880万円では、一般的に必要とされている額にとても足りませんが、この過程で子どもたちは、将来の夢を実現するにはいろいろな困難をクリアしなくてはならないということを、データに基づいて明確に感じてくれるようになりました。金融教育とは、生きる力を身につけながら、夢のある将来を考えるきっかけをくれる明るい勉強だと思います。

教員向けセミナー 実践報告<2>

猪又 力氏 (新潟県糸魚川市立糸魚川中学校 教諭)

「社会科授業における消費者教育の取り組み」
現実の経済問題をもとに教科書の事象を説明、基本的な生活習慣を大切に

猪又 力氏

本校では、過去2年間、金融教育の研究校の委嘱を受けて活動してきましたので、その一端を紹介させていただきます。私の社会科の学習指導案は全15時間で、現在これに基づき、経済を楽しみながら、ゆっくりゆっくり学べるよう、指導を進めているところです。

スライドは1時間目の導入単元として行ったものの一部で、平成10年と20年の勤労者世帯の実収入を単純化した帯グラフで示しています。「随分と減っているけど、どうしてかな」と聞きますと、子どもたちは「景気が悪いから」と答えてくれます。これで身近な家計について、経済の状態を実感していくことができます。

しかし、「支出を比べると増えているものもあるんだよ。予想してみよう」と子どもたちに問いかけますと、子どもたちは、「電話代」とずばり当てます。これは、携帯電話やインターネットが普及して通信費が増えていることをよく知っているからで、このように支出の内訳を考えさせることにより、限られた資源の中でどのように効率的にお金を使うかという学習の一つになります。また、2009年ほど経済が政治と関わりがあることを実感した年もないと思いますが、私は、単元の1時間目に国家財政の歳出と歳入という言葉を出しました。つまり、教科書通りの順番では教えていないのです。

セミナー風景

私は、現実社会で起きている経済的問題をできるだけ授業に取り入れて教えながら、教科書で扱う社会的な事象を説明することが大事だと思っています。政府が取り組む事業仕分けなどは、トレードオフの学習にぴったりではないでしょうか。

ネットオークションの画面をパソコンで立ち上げ、買い手と売り手の考えが一致したところで価格が決まるということを示しながら均衡価格を説明したり、警視庁のホームページの音声と動画を使って、振り込め詐欺の問題点を話し合うようにしたりもしています。また、ドラえもんのマンガなどを使った金利の学習も実践しています。

社会科の授業は教えるべきことがとても多いので、すべてを教えようとすると、子どもたちはわけがわからなくなってしまいます。特に経済に関しては、きちんと本質をとらえ、シンプルに提示するとともに、子どもたちの思考の流れに沿った単元を作ることが重要だと思います。同時に、日常生活、特に基本的な生活習慣が大切であり、「借りたら、ありがとうと言う。借りたものは返す。早寝早起き、朝ごはん」がきちんとできる子どもは、立派な消費者になれるのではないかと感じております。

著名人・有識者が語る

  • プロサッカー選手 中村憲剛さん
  • 脳科学者 中野信子さん
  • 作家 上橋菜穂子
  • 落語家 林家たい平さん
  • 劇作家・演出家・女優 渡辺 えりさん
  • 青山学院大学陸上競技部監督 原 晋さん
  • 東京女子医科大学・先端生命医科学研究所教授 清水 達也さん
  • 元スピードスケート選手/長野五輪銅メダリスト 岡崎 朋美さん
  • 工学博士 石黒 浩さん
  • 日本体育大学教授 山本 博さん
  • 編集者・評論家 山田 五郎さん
  • 作家 荒俣宏さん
  • 医学博士 日野原重明さん
  • 山形弁研究家、タレント ダニエル・カールさん
  • 公認会計士 山田真哉さん
  • タレント パトリック・ハーランさん
  • 精神科医、立教大学教授 香山 リカさん
  • 野球解説者 中畑 清さん
  • 順天堂大学准教授 鈴木大地さん
  • 昭和女子大学理事長・学長 坂東眞理子さん
  • プロスキーヤー、クラーク記念国際高等学校校長 三浦雄一郎さん
  • 明治大学文学部教授 齋藤孝さん
  • マラソンランナー 谷川真理さん
  • 数学者 秋山仁さん
  • TVキャスター 草野仁さん
  • サッカー選手 澤穂希さん
  • ピアニスト 梯剛之さん
  • 女優 竹下景子さん
  • 食育研究家 服部幸應さん
  • おもちゃコレクター 北原照久さん
  • 宇宙飛行士 山崎直子さん
  • 早稲田大学名誉教授(工学博士) 東日本国際大学副学長 エジプト考古学者 吉村作治さん
  • 工学博士 淑徳大学教授 北野大さん
  • 登山家 田部井淳子さん
  • 音楽家 タケカワユキヒデさん

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