金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2009
金融教育セミナー 東京会場
(社)投資信託協会
(NPO法人)投資と学習を普及・推進する会 証券カウンセラー : 髙花 富夫氏
「初めての投資信託教室~資産運用は時間を味方につけましょう~」
1万円程度から購入でき専門家が運用、リスクには積立などで対応を
投資信託とは多くの投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、資産運用の専門家、いわゆるファンドマネージャーが投資家に代わって株式、債券、などを中心に分散投資し、その運用成果を投資家のそれぞれの投資額に応じて分配する仕組みの金融商品です。元本保証のない投資信託では、利益を得る時もあれば、大きく損をする時もあります。投資信託を買う時は、販売会社の勧めるままに買うのではなく、商品内容の説明を良く聞き、しっかりと理解したうえで、後悔しないように自分で決める(選ぶ)という自己責任が求められます。
投資信託は、販売会社、運用会社、信託銀行で組成されます。販売会社を通して投資家から集めたお金は、ファンドに組み込まれ、このファンドを信託銀行が管理します。そして運用会社がそのファンドを運用する仕組みです。ファンドの資産は分別管理することが法律で義務づけられていますので、信託銀行が倒産した場合でも資産は守られます。
投資信託の魅力は、(1)少ない金額(1万円程度)から購入できます。(2)投資の基本は、リスク分散ですが、少額の資金でたくさんの銘柄に分散して投資ができます。(3)専門家が運用してくれます。(4)個人では難しい特殊な金融商品や新興国への投資も可能です。(5)毎日、時価(基準価額)が公表されますので、値動きが分かりやすく、また、決算期ごとに監査法人が監査するので透明性が高いことも特徴です。
投資信託を選ぶポイントは何でしょうか。
まず、マネープランを考えましょう。お金儲けの話ではなく、幸せな人生を送るために必要な資金を計画的に準備することです。実際には、自分の月々、年間の収支状況と自分の財産・借金額の状況を一覧表にして把握します。そして、将来、自分や家族で必要とされる、例えば、結婚、教育資金、家の購入、老後などのために必要な資金の予想をします。 そのうえで、安全性・換金性・収益性などを考慮して、貯蓄や投資の計画を立てることが必要となります。
投資信託の種類は多く、マネープランで明確にした計画や目的に応じたさまざまな商品が用意されています。その中から自分の運用資金の性格を整理し、(1)投資の目的、(2)運用の期間、(3)リスクの許容度を考えて商品を選びます。その際、自分で納得してから購入することが重要になります。おいしい話はあり得ません。利益もあれば損もするリスクを知ってから投資することが大切です。そして、資産運用にとって最も大事なことは、投資対象や投資するタイミングを分散することです。価格が上下に変動するブレ幅(リスク)を低減する方法として、(1)資産分散、(2)長期保有、(3)時間の分散の3つがあります。いずれも価格変動や収益を安定させる効果があります。また、確実に資産を形成する手段として、給与天引きや、自動引き落としなどを活用して、毎月コツコツと積み立てる方法があります。つまり、時間を味方にして積立投資することですが、収益性の高い投資信託は、そうした資産形成にもっともふさわしい金融商品といえます。株式などの長期にわたる価格変動を見ても、長期分散投資と毎月積み立てるといった時間分散が収益の安定化につながっています。豊かな老後のために、気がついた時から無理のない投資をして資産を形成しましょう。
(社)投資信託協会とは
1957年に設立され、投資信託の運用会社134社を正会員にもつ社団法人。投資者の保護を図るとともに、投資信託及び投資法人の健全な発展に資するため、HPや刊行物を通じた投資信託に関する情報の提供や講師派遣を行っています。
