金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2009
金融教育セミナー 東京会場
金融広報中央委員会
事務局企画役 : 国光 幸人氏
「家庭でやさしく金融を学ぼう♪」
子どもの頃からお金の役割を考え、しっかり付き合う意識を
「金融」と言いますと、多くの方が苦手とか難しいという印象を持ち、家庭でもお金や給料の話は避けているのではないかと思います。では会場の皆さん、「お金は好きですか?嫌いですか?欲しいですか?要らないですか?」。そうですね、皆さん「好きで欲しい」ですね。しかし、「お金」との付き合い方には気をつけることが必要だと思います。
その付き合い方で、大事なことは2つあり、1つは自分の人生の選択に責任を持つことです。そのためにはお金の役割、具体的には、稼ぐ、貯める、増やす、借りる、使うということについてしっかり理解することが大事です。稼ぐ、貯めるは生活の基盤です。借りる、借金というとあまりよいイメージはありませんが、住宅ローンを否定する人はいないでしょう。またお金は、夢を実現するためのものであり、使ってはじめて役に立つともいえます。
2つ目はトラブルへの対応力を身につけることです。自由化が進んで金融商品が多様化していますから、購入する時は良くわかるまで話を聞くことが欠かせません。また借金というと、「そこまでして買わなくても…」と思いますが、カードローンとかキャッシングという言葉になると、簡単に買ったり、借りたりしてしまいかねない気がします。
私の子どもが今年、大学生になり、生協に入ってカードを作る際、ローンやキャッシングの機能を付けるか選択することとなり、私の「不要」の一言で決まりましたが、大学によってははじめから生協のカードにそうした機能がついている大学もあるようで、入り口でよく理解しないまま、気軽にローンやキャッシングを使い始めることになりかねません。
そうした意味で子どもの頃からお金、金融に関する意識を持たせ、借金苦や生活の破綻に陥らないように導くことが大切です。
例えば金利についてですが、毎月1万円を30年間、年12%の複利で積み立てますと、満期時には3,500万円になります。積み立てた額は360万円ですから、10倍近くに増えたことになります。12%の金利は今の低金利の時代にはない、無謀な金利ですが、消費者ローンでは2ケタの金利は当たり前にあります。金利は味方にすれば強い仲間ですが、敵に回すと恐い存在だということを覚えておいて下さい。
金融広報中央委員会は、暮らしに役立つ身近な金融情報の提供や金融教育の促進に取り組んでいますが、金融教育を家計管理、金融の仕組み、トラブル、キャリア・就業の4つの観点から考えています。「欲しいものと必要なもの」、「お金で買えるもの、買えないもの」、「子どもの携帯電話の料金」など様々なことを話題に、家庭でお金や金融について話し合い、考えていくことが大事だと思います。
金融広報中央委員会とは
暮らしに役立つ身近な金融情報の提供、金融教育の促進を通じて、皆様の金融知識の向上や理解促進を図る広報活動を展開しています。事務局は日本銀行情報サービス局内に置かれています。
