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大学生のための 人生とお金の知恵

II. お金の知恵

1. お金の特徴

1) お金の機能(役割)

  • 現在のお金は、お金そのものに価値があるわけではありません。昔のお金は、金や銀でできていたり、金や銀と交換できる紙幣(兌換紙幣)でした。しかし、現在のお金、たとえば「1万円札」は、金や銀とは交換できず、物質的には紙です。それでも「1万円札」が「1万円」として通用するのは、人々の“信頼”があるからです[10]

  • お金の機能は3つです。

  • 支払・交換手段・・・お金はモノやサービスの購入の支払にあて、これらと交換できる

  • 価値尺度・・・お金はモノやサービスの価値を判断する尺度(物差し)になる

  • 価値保存(貯蔵)・・・お金は価値を貯め保存しておくことができる

  • 「お金」の価値と、「モノやサービスの価格」(物価)は、表裏一体の関係です。物価が下がっている状態をデフレ、上がっている状態をインフレと呼びます。見方を変えれば、「物価が下がっていること(デフレ)は、お金の価値(モノやサービスを買う力=購買力)が上がっていること」、「物価が上がっていること(インフレ)は、お金の価値が下がっていること」です。

  • デフレ、インフレ


  • 外国為替相場(円と他国通貨との交換価格)についても、同様の見方をすることができます。円とドルを例にとると、たとえば「1ドル=100円」から「1ドル=80円」になることを「円高」[11](ドル安)と呼び、「1ドル=120円」になることを「円安」(ドル高)と呼びます。円高お金(円)の価値を増大させます円安お金(円)の価値を減少させます

    • たとえば、円安になると、輸入品(食料など)の価格が上昇したり、海外旅行の費用が高くなります。これは、円の価値(購買力)が低下したことを意味します。また、円で持っている資産(たとえば円での「預金」)の価値も、円安になると減少します。

2) 金利

金利

  • お金を預けると、利子(金利)を得ることができます。一方、お金を借りると、利子(金利)を払わなければなりません。

  • 金利は、「お金の貸し借りの価格」です

  • モノやサービスの価格は、一般に、「需要>供給」の場合(買いたい人が多いとき)は上昇し、「需要<供給」の場合(売りたい人が多いとき)は低下します(「需要と供給の法則」)。

  • お金の貸し借りの価格である金利も、「需要>供給」の場合(借りたい人が多いとき)は上昇し、「需要<供給」の場合(貸したい人が多いとき)は低下します。たとえば、景気が良く、企業が設備投資をしたり、商品の仕入れを増やしたりするために「お金を借りたい」との需要が大きくなると、金利は上昇します。

複利

  • 複利とは、「利子にもまた利子がつく」ということです

  • たとえば、100万円を年利3%で銀行に預けた場合、1年後には103万円になります。では、この103万円をそのままもう1年預けた場合、いくらになるでしょうか。

  • 答えは、106万円ではなく、106万900円です。1年目の利子3万円にも、2年目に3%の金利がつき、これが900円になるためです。

  • 複利の効果は、金利が高いほど、期間が長いほど、大きくなります。下のグラフが直線ではなく、上に反る形で上昇していくのは、複利(利子にもまた利子がつくこと)のためです。

複利の力


  • 人類の歴史上最高の物理学者とも評されるアインシュタインは、「人類の最大の発見は、複利である」と語ったといわれます。「複利の力」の大きさを表現したものです。お金を運用する場合も、借りる場合も、「複利の力」を意識しましょう。

3) お金のふえ方

72の法則

  • お金のふえ方についての感覚を身につけるうえで、「72の法則」が役立ちます。お金が2倍になる年数がすぐにわかる便利な算式です。

  • 「72の法則」
    72 ÷ 金利 ≒ お金が2倍になる年数
    72 ÷ 年数 ≒ お金が2倍になる金利

  • 「72÷金利を計算すると、お金が2倍になる年数が出ます(概算です)。たとえば、金利3%でお金を運用した場合、72÷3=24ですので、24年で2倍になることがわかります。同様に、金利が4%、6%の場合は、18年、12年と算出できます。

  • 「72÷年数を計算すると、お金が2倍になる金利が出ます(概算です)。たとえば、お金を運用して20年で2倍にしたい場合、72÷20=3.6ですので、年利3.6%で運用する必要があることがわかります。

  • お金を借りるときも、この式を使えば、返済負担の大きさがよく理解できます。たとえば金利18%でお金を借りると、72÷18=4ですので、借りたお金は約4年で2倍になることがわかります(コラム16参照)。
    【コラム16】 「72の法則」の活用

  • 「72の法則」で使われる「金利」は複利です(1年ごとに利子にも利子がつくと想定)。このためこの式は、「複利の力」を理解し、金利の感覚を身につけるうえでも役立ちます。

お金を運用するとき、借りるとき、「複利の力」意識しましょう!

「72の法則」を使いましょう!

  • お金が2倍になる年数がすぐわかります。

  • 「72÷金利」を計算すれば、元のお金が2倍になる年数が出てきます(概算です)。

  • 72÷金利 ≒ お金が2倍になる年数

*ここでの「金利」は複利です(1年ごとに利子にも利子がつくと想定)

脚注

[10]

ここでの、“信頼”とは、「他の人も、これを『1万円』として受け取ってくれるであろう」「今後も『1万円』としての価値を持つであろう」との見方のことです。なお、お札には法的な強制通用力がありますが、“信頼”がなくなると(「偽造券でないか心配だ」「高インフレで価値がすぐ減少してしまう」など)、人々はお札の受け取りを事実上避けようとします。これまでそのようになった例は、世界の各地に見られます。

[11]

1ドル」を手に入れる(買う)のに100円かかる場合と、80円で済む場合とを比べると、80円で済む場合の方が円の価値が高く「円高」です。

著名人・有識者が語る

  • プロサッカー選手 中村憲剛さん
  • 脳科学者 中野信子さん
  • 作家 上橋菜穂子
  • 落語家 林家たい平さん
  • 劇作家・演出家・女優 渡辺 えりさん
  • 青山学院大学陸上競技部監督 原 晋さん
  • 東京女子医科大学・先端生命医科学研究所教授 清水 達也さん
  • 元スピードスケート選手/長野五輪銅メダリスト 岡崎 朋美さん
  • 工学博士 石黒 浩さん
  • 日本体育大学教授 山本 博さん
  • 編集者・評論家 山田 五郎さん
  • 作家 荒俣宏さん
  • 医学博士 日野原重明さん
  • 山形弁研究家、タレント ダニエル・カールさん
  • 公認会計士 山田真哉さん
  • タレント パトリック・ハーランさん
  • 精神科医、立教大学教授 香山 リカさん
  • 野球解説者 中畑 清さん
  • 順天堂大学准教授 鈴木大地さん
  • 昭和女子大学理事長・学長 坂東眞理子さん
  • プロスキーヤー、クラーク記念国際高等学校校長 三浦雄一郎さん
  • 明治大学文学部教授 齋藤孝さん
  • マラソンランナー 谷川真理さん
  • 数学者 秋山仁さん
  • TVキャスター 草野仁さん
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  • 女優 竹下景子さん
  • 食育研究家 服部幸應さん
  • おもちゃコレクター 北原照久さん
  • 宇宙飛行士 山崎直子さん
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