金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2008
実施報告
知るぽると紹介の島
開催場所:1階ロビー
開催時刻:常時開催
対 象:すべての来場者向け
このコーナーでは現在における金融広報活動の担い手としての当委員会の活動だけなく、主に発足当初の活動を中心に紹介しました。
展示内容は、戦後の復興から経済成長期へと転換していく時代に焦点をあて、昭和20年代から30年代を中心に構成し、当時のポスターや家計簿などのほか、当委員会の活動の歴史などが俯瞰できるパネルにより、現在の「知るぽると」に至るまでの活動の変遷を紹介しました。ポスターはデジタルアーカイブ事業の一環として展示されたものです。現物は紙の劣化が進んでいるため、現在は洗浄、脱酸処理などを施した上、保管されています。
今回展示されたものは、高解像度でデジタル画像としてスキャンニングし、欠損した部分や汚れなどを画像上で修正後、原寸サイズのポスターとしてプリントアウトされたものです。一方、大蔵省から日本銀行宛てに授与された貯蓄運動推進に関する感謝状は、当時の実物を展示しました。展示コンセプトが「島」という設定のため、あたかも冒険のすえに発見した宝箱の中にあるような演出を試みました。
パネルによる貯蓄・金融広報活動紹介では、昭和27年に発足した貯蓄増強中央委員会活動の前後から始まり、活動内容に即して組織名を変更しながら、現在に至る過程を年表などにして展示しました。また、歴代会長うち、日銀総裁経験者である初代渋沢敬三、同2代新木栄吉、さらに、現在の活動の原型を築いた4代岡崎嘉平太についても紹介しています。
金融広報中央委員会の変遷を紹介するパネル(PDF 823KB)
ポスターは絵柄の斬新なデザインに注目されがちですが、今回は、標語における強いメッセージ性に着目して展示しました。ポスターの標語は、貯蓄を推進する目的が、国の経済の基盤を固めるため、個人の生活のため、経済全体のため、などと時代や経済情勢によって変化していったことを示唆しています。デザインに着目したポスター展示では伝えきれないこのような歴史的な背景を、標語から読み取ることができる代表的なものを展示・解説しました。
さらに、金融広報中央委員会・「知るぽると」の認知度を高めるために、当委員会キャラクターである「矢口家」を入場者のために紹介するパネルも制作しました。
矢口家の紹介パネル(PDF 1,863KB)
見学に訪れた参加者は、昭和を懐かしみながら興味深くご覧になっていました。また、子どもたちにとっては、自分が誕生する以前から「おかね」について、「無駄使いをしない」などという強いメッセージが出されていたことについて、新鮮に感じているようでした。