金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2008
実施報告
大人のおかねセミナー 知るぽると金融教育教室
証券投資の基礎知識
開催場所:東セミナールーム 定員90名(各50分)
開催時刻:13:30~14:20
対 象:大人向け
講 師:(NPO法人)投資と学習を普及・推進する会
証券カウンセラー 渡邉 信之 氏
レジュメ(PDF 135KB)
貯蓄から投資へ―低金利時代の投資は、証券投資の基礎知識をしっかり学習することから始まります。知らないことほど怖いものはありません。低金利が続いている日本では、預貯金の額がどんどん減っていることが個人金融資産のデータに現れており、証券投資へ向かってお金が動き始めています。「株式」には、値上がりすることへの期待や、企業の業績向上によって利益配当や株主優待などを受ける魅力などがありますが、証券投資は必ずリスクを伴います。『リスク』とは、金融の世界では「予定通りに行かない可能性」や、「損をする可能性」のことを言い、多くのリスクが存在します。
まずは「信用リスク」です。世界的に有名な格付け会社が企業の格付けをしています。格付けは9ランクありますが、資金を運用しているプロのファンドマネジャーは、トリプルB以上のものしか投資しません。「価格(株価)変動リスク」は、株価が下がれば損をします。
「金利変動リスク」は、低金利の時に買った債券は、高金利時代には幾ら売っても喜んで買う人はいません。プロは金利が2~3%の時はあまり債券に投資しません。
また、海外の金融商品には「カントリーリスク」があります。「中国やロシア、インドなどに投資すれば儲かる!」ということで、そうした投資信託が売れていますが、国にも格付けがあります。米・英・仏・独は、いずれも「トリプルA(AAA)」ですが、借金の多い日本は「ダブルA(AA)」です。このほか、「為替変動リスク」もあります。
資金運用のポイントは、第1に3つの余裕が必要です。(1)資金の余裕―生活費や当面出費する資金は絶対に使わない。(2)時間の余裕―値下がりした時に我慢する余裕、高齢者は控えめに。(3)心の余裕―株価が急落しても慌てない。第2に年齢や収入、保有資産によるリスク許容度も大切です。
投資目的(教育資金、住宅資金、老後資金)をきちんと持ち、投資に適した商品であるか安全性、流動性、収益性を慎重に見極めます。リスクを少なくする分散投資(対象の分散、時期の分散、長期投資)をして下さい。