住宅購入資金 ~ローンの選び方、そのポイントとは?
新たに住宅ローンを借入れる
住宅ローンの種類(「フラット35」の特徴と借入要件)
「フラット35」の特徴
「フラット35」は最長35年間金利が固定される住宅ローンです。民間金融機関が貸し出した住宅ローンを住宅金融支援機構が買い取り、それを担保とする債券を発行するというしくみで、銀行などの金融機関以外に住宅ローン専門会社であるモーゲージバンクでも取り扱っています。いわば、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供されている長期固定金利型の住宅ローンです。新規の住宅取得のほか、一部の取扱金融機関では、借換えにも利用できます。
借入可能額や借入れできる住宅など、「フラット35」の利用条件はどの取扱金融機関でも同じですが、金利は取扱金融機関によって異なります。事務手数料も定額のもの、借入額に対して所定の率をかけたものなどさまざまです。
「フラット35」の金利は、「借入期間20年以下」と「借入期間21年以上」および「融資率9割以下」と「融資率9割超」で異なるのも特徴です。借入期間20年以下、融資率9割以下の方が低い金利となっています。
また、省エネルギー性、耐震などの要件を満たす住宅を取得される場合に、当初10年間または5年間、金利の引下げを受けることができる制度「フラット35S」があります。
「フラット35」を借入れるには
銀行ローンとの大きな違いの一つは、借入れできるのが「住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合している住宅」に限られることです。「フラット35」の利用を考える場合には、物件選びの当初から、基準に達しているかどうかの確認が必要になります。
その他の主な借入要件は次のとおりです。
借入者本人の要件
年齢
- 申込時の年齢が満70歳未満(親子リレー返済の場合は、満70歳以上の方も可)。
年収等
- 安定した収入があること。
- 年収に占めるすべての返済額の割合(返済負担率)が、次の基準であること(収入合算も可)。
- 年収400万円未満は、30%以下
- 年収400万円以上は、35%以下
保証料
- 保証人は不要。保証料なし。
団体信用生命保険
- 任意。機構団体信用生命保険特約制度に加入する場合と加入しない場合とで金利が異なる。
物件に関する要件ほか
融資対象となる住宅の要件
- 住宅の床面積は以下の条件を満たすこと。
- 一戸建て、重ね建て、連続建て住宅の場合:70㎡以上
- 共同住宅(マンションなど)の場合:30㎡以上
- 購入価額が1億円以下。
- 住宅の耐久性などについて住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合していること。基準の適合にあたっては、検査機関または適合証明技術者(中古住宅、借換えの場合)が発行する適合証明書の取得が必要。
融資額
- 100万円以上8,000万円以下で、建設費または購入価額の100%以内。
融資期間
- 15年以上35年以内、かつ完済時の年齢が80歳となるまでの年数。
返済方法
- 元利均等返済、元金均等返済、ボーナス払いの併用も可能。
繰上返済手数料
- 0円、ただし繰上返済はインターネットでの手続きは10万円以上、金融機関窓口利用は100万円以上。