わたしを守る「生命保険」
5. 医療保険、がん保険、介護保険
(1) 医療保険にできること、その選び方
医療保険の目的は、入院、手術、通院にかかるお金を準備することです。入院保険と呼ばれることもあります。ケガや病気で入院したり、手術を受けたときに、給付金が支払われ、出費の一部をカバーすることができます。
入院後の通院に対する給付金を特約で付加することのできる医療保険もあります。
入院給付金は、入院1日につきいくらという形で支払われ、1日あたり3,000円から3万円くらいまで選ぶことができます。5,000円や1万円といった形で契約するタイプが主流です。また、入院日数に応じてではなく、病院に支払う自己負担金額に応じて給付金が払われる商品もあります。手術給付金は、手術1回にいくらという形で支払われ、手術の種類によって金額が変わる保険もあります。
日本は公的健康保険が充実していますが、入院や手術をしたときの出費増や、働けなくなることによる収入減に備えるため、医療保険は合理的な方法です。
医療保険を選ぶ際のポイント
- 終身型の医療保険を選ぶ
入院保障の必要が高くなるのは、高齢になってからです。30代、40代で入院することもあるのですが、70歳を超えると入院する可能性が断然高くなります。
保険によっては80歳などで満期になる、10年更新で80歳以降は更新できないものもあります。これでは最も保障が必要な時期に保障がなくなってしまうことになります。生きている限り保障が続く「終身保障」タイプを選びましょう。
- 給付金の額は欲ばりすぎない
保険会社のパンフレットやウェブサイトでは、入院給付金1日1万円の加入例をよく見かけます。しかし1日5,000円でも加入でき、保険料はほぼ半分になります。25歳から65歳まで40年間保険料を払うとその合計は、保険料6,000円(入院給付金1万円を想定)なら288万円、保険料3,000円(5,000円を想定)なら144万円と大きな差です。
ずっと健康で給付金を全く受け取らない可能性もあります。必要以上に大きな額の保障を選ばないようにしましょう。
- シンプルで分かりやすいものから考える
医療保険には、インターネットで加入できる保険、代理店や営業職員を通して契約する保険があります。一般的に、前者は、シンプルで分かりやすく保険料が安いこと、後者は、保障のバリエーションが多いことが特徴です。
いろいろな保障があると魅力的に見えますが、その分、保険料は高くなり、仕組みも複雑です。医療保険を考える際は、保障を「あれもこれも」と欲ばらずに、仕組みがシンプルで自分が理解できる保険を選び、必要な保障だけを手当てしましょう。
- 比べて選ぼう
医療保険を代理店や営業職員から勧められたときも、一度、インターネットの保険と比べてみることをお勧めします。インターネットで加入するときも、複数の会社の医療保険を比べて、いちばん満足できるものを選びましょう。