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わたしはダマサレナイ!!

第39話 役回りを演じてキャッシュカードと暗証番号をだまし取る、劇場型詐欺が急増中!

百貨店や警察、業界団体を装った電話によるキャッシュカードをだまし取る詐欺にご注意!

全国の警察や自治体のホームページなどでは、いわゆる「劇場型詐欺」についての注意喚起が行われています。犯人は複数人により構成されるグループで、あらかじめシナリオを準備しています。そのシナリオに沿って、構成員が各々の役回りに応じて次々にターゲットに接触していくのです。計算されたシナリオとタイミングにより複数の人が登場することで、ターゲットとされた人は犯人グループのシナリオを信じてしまい、最終的にはキャッシュカードと暗証番号をだまし取られてしまいます(その後、犯人グループは預金を引き出します)。

また、この詐欺では現金をATMで振り込ませるのではなく、訪問してきた犯人にキャッシュカードを手渡すシナリオが組まれていることにも注意が必要です。犯人グループによって、シナリオはさまざまです。以下では、その典型例をご紹介します。

point1 犯人は準備したシナリオと合致する相手をターゲットに選ぶ

ある日突然、有名百貨店の店員を名乗る人物から、「最近クレジットカードで洋服を購入されましたか?」といった身に覚えのない買い物について問い合わせる電話が掛かってくるところから、詐欺のシナリオは始まります。ここでの手口は電話の受け手に「自分のクレジットカードが不正利用された」と連想させることです。犯人は手当たり次第に電話を掛け、あらかじめ用意したシナリオと合致する相手をターゲットにするものと考えられます。クレジットカードを保有していて、偶然にもその百貨店を利用している人が電話を受けると、買い物をしたときにカード情報が漏れたのではないかと不安になり、相手の話に聞き入ってしまうといった流れで、ターゲットにされてしまうのです。

point2 タイミングよく掛かってくる電話と、警察や銀行の業界団体の出現に注意

不安になったところでタイミングよく警察を名乗る人物から「クレジットカードを不正利用した犯人が捕まった。押収した名簿にあなたの名前があった」という電話があると、ターゲットとされた人の不安はさらに煽られます。百貨店、警察と複数から関連する内容の電話が掛かってきたことで、頭のなかでは先の不安が裏づけられ、犯人のシナリオに完全に巻き込まれてしまうのです。

次の展開として、百貨店や警察を名乗る人物から、銀行の業界団体などへ電話で連絡することを促されます。ここで犯人が伝える業界団体は架空のものであったり、実在する場合でもにせの番号であったりすることに注意しましょう。自分から電話を掛けるときは、必ず番号を電話帳やインターネットで調べることが大切。自分で調べることが冷静になるきっかけとなり、実在の団体なのかどうかを確かめることができます。

また、相手から伝えられた電話番号をインターネットで検索すると、その番号が犯罪に使われている番号だと分かることがあります。さらに、犯人から今、自分に起こっていることを他人に決して話してはいけないと言われるのもこうした詐欺の特徴です。

ここで、疑うことができず、相手から言われた通りに電話をすると、業界団体を名乗る者から「預金情報も出回っているから、キャッシュカードも新しくした方がいい」などと説明されます。お気づきでしょうか?いつの間にかクレジットカードからキャッシュカードに対象がすり替わっていることを。

たとえクレジットカードが不正使用されても、預金情報まで出回る可能性は低いと考えられます。ここが話の辻褄が合わないポイントです。だまされないために覚えておきましょう。また、このマンガのように、警察や銀行の業界団体など公的機関がやたらと登場してくる場合は「もしかして、劇場型詐欺では?」と疑ってみることです。

point3 自宅に訪問してくる人物が暗証番号を聞いてきたら疑いましょう

キャッシュカードの話題をきっかけに、言葉巧みに誘導され、個人情報や預金のある銀行口座、預金残高などを聞き出した後、今度は銀行員を名乗る者などが、キャッシュカードと暗証番号の更新のため自宅に訪問してきます。訪問者は、整ったスーツを着用し、にせの名刺や身分証明書などをカードホルダーに入れて首からぶら下げるなど、きちんとした身なりで、準備された書類はきちんとした体裁をしています。最終的にはキャッシュカードを回収し、暗証番号を聞き出そうとしますが、銀行員が店舗外や電話で暗証番号をたずねることはありません。最低限、このことだけでも忘れずにおくと、これが最後の砦となって詐欺被害を回避できる可能性も高くなります。自宅への訪問者は弁護士、警察官、市職員などのパターンもあり、訪問されても疑う余地のない人物が設定されますが、これらの人物がキャッシュカードの暗証番号を聞き出すこともありえません。

point4 留守番電話や自動通話録音機で事前の対策を立てましょう

このような「劇場型詐欺」にだまされないためには、そもそも相手の話を聞かないことも有効な対策です。

例えば、電話の相手は自分の声が残ることを嫌うので、常に留守番電話にしておき、相手が誰であるか確認した後に出るように習慣づけることが考えられます。また、自治体のなかには電話機の呼び出し音が鳴る前に通話を録音する旨の警告メッセージを相手方に流し、さらに通話を録音する機能を備えた「自動通話録音機」を無料で貸し出しているところもあります。犯罪に使われている番号を自動的にブロックする機種などもあります。日中、自宅にいて固定電話を取り易い人ほど詐欺に遭いやすい傾向があります。このような人は導入を検討してはいかがでしょうか。

マンガで分かりやすく解説!

マンガ まきのこうじ

第39話 役回りを演じてキャッシュカードと暗証番号をだまし取る、劇場型詐欺が急増中!(PDF 2,199KB)

監修:
NACS消費者相談室副室長 白井 宗子

スマートフォンでマンガ!電子ブックで金融トラブル防止について学ぼう。

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役回りを演じてキャッシュカードと暗証番号をだまし取る、劇場型詐欺が急増中!

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